浦和戦展望

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Jが始まった頃には考えられないカードだ。首位・浦和を2位・市原が追いかける首位決戦。互いに、永きに渡る低迷と名門の看板との間で苦悩してきた両チーム。ある意味、これからの「J」の歴史に新たな息吹を吹き込むのはどちらか、それが問われる一戦だ。


コンディションはベストでは無い。市原はマルキ・サンドロそして山岸を欠き、また浦和も坪井・山瀬・長谷部と言う主力を欠いている。その中で何が出来るか、総合力が試されている。


<市原>
GK:櫛野
DF:斎藤、ジェレ、茶野
MF:坂本、勇人、阿部、村井、工藤、羽生
FW:巻


<浦和>
GK:山岸
DF:アルパイ、闘莉王、ネネ
MF:永井、鈴木、酒井、三都主、山田
FW:田中、エメルソン


市原は、同じようなシュチュエーションで迎えた7月のナビスコ予選で、浦和の層の厚さの前に屈している。今回の問題は前線だけ、それは強調しておきたい。マルキ・サンドロが怪我をした事で、攻撃の迫力が減少するのは否めない。ただ、中盤より後ろの守備陣はレギュラーメンバーで万全だ。
最後に対戦した7月の松本では、村井の欠場の穴を突かれて2失点し破れているが、そうした穴は今回は無い。また、前線の運動量と言う面でも、羽生・工藤は申し分ない。浦和に攻められる時間帯は長くなるかも知れないが、しっかりと守れば今までも大きく崩された試合は少ない。


問題はフィニッシュだが、正直なところチャンスは少ないだろう。特に前線の巻に対してハイボールを叩き込むような流れでは、浦和の大柄なDF陣の格好の餌食になってしまう。ここは、巻を囮として中盤選手の積極的な攻撃に期待したい。
特に、これまではマルキに預けようとする意識ばかりが見えたが、この試合ではそれが出来ない。マルキ不在が、逆に中盤選手の積極的なシュートに繋がれば、ゴールチャンスも増えるはずだ。
また、浦和DFが羽生・工藤・勇人らの攻撃参加を嫌がってファウルをしてくれれば、阿部の右足の出番になる。


下手に浦和の攻撃に先入観を持ってしまうと及び腰になってつけ込まれてしまう。
浦和が得意とする前半15分までは、逆にこちらから攻撃を仕掛けて出鼻を挫き、鍛えた脚力で浦和の終盤のガス欠を狙いたい。
先制点を奪われて、追いかける展開だけは避けたい。もし、奪われたとしてもゲームプランを変えずに、終盤まで接戦に持ち込むこと。林が使えるとしても普段より短い時間限定のはず。それまで耐えて、最終盤で勝負に出るようにしたい。