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5/25(日)・サテライト6節・磐田戦 2003年5月25日(日)22時9分50秒 deletemodify

■14時・稲毛
市原5(2−2、3−2)4磐田
得点者:市原=前半16分・林(武藤)、前半44分・武藤(巻)、後半1分・林、後半11分・巻(武藤)、後半33分・結城(拓土・工藤)
磐田=前半19分・7太田、前半26分・10成岡、後半42分・11西野、後半44分・15岡本

【前半】
GK立石、DF(左から)小林・永輔・結城、ボランチ中島・望月、
左WB山岸、右WB楽山、OH武藤、FW巻(C)・林

市原:SH04/CK01/FK08/GK02/PK00/OFF01
磐田:SH05/CK00/FK06/GK03/PK00/OFF01

【後半】
GK岡本、DF(左から)小林・永輔(28分・野本)・結城、ボランチ中島・望月、
左WB山岸(28分・金位漫)、右WB楽山、OH武藤(17分・工藤)、FW巻・林(17分・拓土)

市原:SH07/CK01/FK06/GK04/PK00/OFF00
磐田:SH06/CK02/FK06/GK06/PK00/OFF00

■サテライトとは言え、この試合に対するチーム関係者の想いは特別だったはずだ。3/18にホームタウンの千葉市への広域化が成って始めて千葉市での試合開催。この日は、千葉市・鶴岡市長が会場を訪れ、「TSURUOKA 90」と入ったユニフォーム姿で始球式を行なって試合開始となった。

 千葉市在住ではあるものの、この稲毛海浜公園内のサッカー場を訪れるのは自分自身初めて。真後ろが海(ホントに20mくらいしか離れていない)、ピッチの1/4の長さほどしか無い小さなスタンドを持った小ぎれいなグラウンドだった。事前の告知が奏効したのか、スタンドは開始40分前からほぼ満員。スタンドの無い外周の方に、たくさんの観客が流れていた。入りは500人・・・くらいは居ただろうか?予想以上に磐田サポも多くて、なんだか癪に障ったが。

 そんなモロモロの事情があって負けられないジェフ。先週の横浜戦と同じ、代表経験者2名を含む「反則」的な布陣で臨むが、先週同様ピリっとしない。対する磐田は、普通に育成モード。DF大井、MF菊池・成岡、FW西野のU−20代表候補カルテットにユースも交えた若手ばかりの布陣。間違っても、代表経験者がセンターラインを固めて居たりはしない。
 で。「動かない」「持ち過ぎる」「統一した意図が無い」と言ったのは、サテライトのイライラのお決まりパターン。この日もそれが繰り返される。ただ、一人気を吐くFW林が、序盤から相手DFラインの裏を積極的に狙って両翼に流れて行くので、後方からのパスの出しどころが巻に当てるパターンと2つに増えている。この林の動きと、持ち過ぎではあるのだが技術では抜きん出ている武藤がキープして突破を図る動きで、磐田を少しずつ押し込んでいく。
 16分、この2人の連携から先制点。左を深々と破った武藤から中央の林へプレゼントパス。きれいに磐田ゴールを破った。・・・このあたりまでは、まだマトモな試合だったのだが・・・。この後、試合は乱打戦となる。

 原因は3つ(こんなにあるか、おい)。
1.ボランチが守備を出来ていない。
 望月・中島の二人に守備的な存在感が無い。トップの阿部・勇人に比べると、追い掛け回す運動量と体を張った守備が決定的に足りない。望月は、まだ攻撃時にアクセントをつけられるミドルパスがあるから良いようなものの、中島は印象が無い。望月にしても、サイドに流れすぎて中央をお留守にしては本末転倒だ。
2.両翼が機能していない。
 右の楽山はいい形でボールを持つ事すら出来ず、左の山岸は相変わらず諦めが早く淡白。動き出しが悪く、ボールを引き出せないから受け取る場面はいつもカツカツ。効果的なクロスボールが数えるほどしか無かった。
3.DFラインが危険な位置でバックパスを行なっている(汗)
 論外。判断が遅くて、とんでも無い位置でバックパスを連発していた。もう、前半途中からは狙われているし。ボランチが前で盾になってくれないから、DFがアップアップになるのも分かるけど、あまりにお粗末・・・。

 このような、ジェフ側の原因があって、19分・26分と連続失点。簡単に逆転を許す。繰り返すが、センターラインには永輔と望月を使っている。
 磐田側は、若手が育ってないと勝手に思っていたら、そんなコトは全然無かった。特に驚かされたのが磐田ユース出身のMF太田で、キレ味鋭いドリブルで、スカスカの市原の中盤を切り崩すと、パス・シュートとやりたい放題だった。正直、U−20カルテットよりも目だっていたし、実際に点も獲っている。
 その他の選手も、まだフィジカルこそ無いもののトップチームばりのシンプルなパス回しで中盤を掌握して、危なっかしい場面を度々作っていた。

 押されては、後方からのフィードで盛り返す市原。
 それでも意地を見せて、前半終了間際に左からのクロスボールを巻がヘッドで落としたところを武藤がボレーで叩き込んで同点として何とか終了する。

 この体たらくを受けて後半どうなるかと思っていると、まずGK交代。別にタテさんが悪かった訳では無いが、個人的にオススメの岡本ちゃんが出て来たので、まぁよし。
 磐田も、FWにユースの岡本と言う選手を投入。

 1分、混戦から林が押し込んでこの日2点目で逆転。
 さらに、11分。右からの武藤のクロスを巻がヘッドで叩き込んで突き放す。動き自体は、そう良くなっている訳では無いのだが、力でゴリゴリ押すような展開で2点を連取。ちなみに武藤は1得点2アシストの活躍。持ち過ぎ傾向は変わらないが、このメンバーの中では良く動き、そして結果を出していた。正直、今日の武藤なら望月・山岸を入れて置くよか、よっぽど役に立つだろう。

 しばらくは、岡本ちゃんのキックが真っ直ぐに飛んで行くのを幸せな気分で見ている時間帯が続く(笑)そんな風にしてたら、ポスト直撃の危ない場面もあったが。

 17分、林・武藤がお役ご免で交代。工藤・拓土に代わる。
 交代で入った二人の運動量は中々で、特に拓土はTOPの羽生的な役割を果たして大いに攻撃に貢献。市原側に来た流れを、そのまま離さない。散発的な磐田の反攻はあるものの、このあたりの時間帯ではだいぶ落ち着きを取り戻してはいた。

 28分、永輔・山岸に代えて、野本・金位漫。この交代で、金位漫が右に楽山が左に入る。ちなみに、両翼はこの時点でも機能していない。拓土がサイドに流れると、若干良い形になるものの、使えていないのは90分変わらなかった。

 33分、中央の工藤から拓土、最後は右から豪快にオーバーラップしてきた結城が合わせて追加点。3点差として、試合を決めにかかる。このまま終わっていれば、評価ももう少し甘くなったのいだが。

 42分・44分と磐田に連続でゴールを破られる。いずれも、DFが相手に完全に負けると言うもの。それにしても、何で無抵抗で相手FWの侵入をそこまで許してしまうのか。やはり中盤の守備の問題はサテライトでは致命的と言わざるを得ない。
 ちなみに44分の岡本のゴールなどは、ゴールの左上・角を狙ったコントロールシュートで素晴らしかった。7番の太田と共に覚えておきたい名前だ。86年生まれだから、まだ高校2年生。なかなか良いシュートを持つ選手だった。

 ・・・まぁ、合わせて9点も入ったから見ていた市長には単純明快で面白かったかもしれないけれども、やばいでしょ、この内容は。
 合格点を与えられるのは、武藤(結果のみ・オシム監督的にはもっとシンプルなプレーを望んでいるはず)、林(前半の1対1を決めてれば、なお良し)、拓土(羽生的な動きで後半から前線を活性化。ただし、シュートを撃たないと)の3人くらい。後は、巻とGKの二人、工藤はまだ許せる範囲か。
 逆に、ボランチの二人と、両翼、小林はかなり疑問符の残るプレーぶり。
 姉崎では、トップとサテを明確に分けて練習する事も多いようだが、ここまで差がついて来てしまったか。今日、あまりに動きの悪かった上のポジションの選手は、ちょっと考えてもらわないと。

 これから、休暇に入るわけだが。4失点。不安にさせられてしまった。
 ・・・それにしても、7/20はダメダメな試合内容でも構わんから、勝ちますように!(笑)

J1st−9・鹿島アントラーズ戦 2003年5月18日(日)21時59分48秒 deletemodify

鹿島戦と言えば、カシマスタジアムと言えば、いままで散々辛酸を舐めさせられた戦いだ。
個人的にもカシマへは何年も観戦に出掛けているが、勝った記憶が全く無い。素晴らしいスタジアムではあるが、ことJリーグの試合に限れば良い思い出が無い場所だ。それだけに、鹿島に対する憎しみとも言える対抗心は深く。「いつかは鹿島に勝てるチームに」と言う想いは、自分やジェフサポに限った事では無く、多くのJリーグファンに共通するものでは無いだろうか。

それだけに、この試合に懸かる期待は大きかった。前節・前々節と鹿島は勝ちを逃している。
「今の市原ならば、あるいは」
想いを抱いて迎えたこの一週間だった。
恐らくは同じような想いだったのだろう、カシマスタジアムには、これまでよりもずっと多くのジェフサポが集まっていたように思う。「ナイキ」やら何やらスポンサー名入りの大旗がカシマ側でお決まりのごとく打ち振られる中、ジェフの選手が入場して来た。

既に永輔が実戦に復帰できる状態ではあるが、コンディションを重視してリザーブに入っている。それ以外は不動のメンバー。前節名古屋戦で言われたような、疲労によるコンディションの悪化が心配な以外は、ベストな状態と言えた。
だが、試合が始まると、鹿島の力と言う物をイヤと言うほどに見せ付けられる。一つには、ボールの正確なコントロールと、それに連動したチーム全体の動き出し。鹿島こそ、長く同じメンバーで同じサッカーを続けているチーム。その長所は最大限に出ていた。異様に鹿島の支配率が高く、容易にDFを振られる。
特にFWエウレルの存在が厄介で、再三斎藤が振り切られかける。そして柳沢もシュートは撃たないが、周りを活かすようにボールを前線で散らしてくる。綻びから、強烈なシュートを、二度三度と喰らった。

だが、そこに立ちはだかったのが櫛野だ。
フェルナンド、エウレルの決定的なシュートを神懸り的なセーブで防いで均衡を破らせない。流れを完全には鹿島に渡さない。
そして、中盤では普段の羽生・勇人・坂本・サンドロに加えて、阿部が鬼神の如き戦いを見せていた。長く彼を見ているが、今日の日ほど気迫溢れる彼を見た事が無い。中盤でしつこくボールを追いかけ、判断の良い読みでボールをさらい、ピンチと見るや、体を投げ出してスライディングで鹿島の侵攻を食い止める。もちろん、鹿島のプレスで中盤が混濁すれば、正確なフィードを両翼に飛ばして局面を打開する。そして、両翼が活きる事で、鹿島のサイドアタックの威力まで削いでいた。

それでも鹿島は老獪・・・と言うか汚い(サポーターも含めてだが)。
倒れ方、「手」の使い方、FKのリスタート、そして時には意図的に相手を痛めつけるような行為も。阿部が顔を踏み付けられたように倒れる。市原の選手たちは、不安定なジャッジに切れそうになる心を、必死に繋ぎとめているかのようだった。

だけれども、流れは来ない。
相変わらずに押し込まれるばかりだ。いよいよ鹿島の攻撃は苛烈となり、櫛野の活躍シーンは増えて行く。オフサイドになったとは言え、ゴールネットを揺らすシーンまで現れた。

そんな時、久々のチャンスが訪れる。
どこかで見たような位置。コスタリカ戦の阿部のFKが決まった位置のようなFKだ。一斉に期待が阿部に集まる。だけれども、それを制して右足を振りぬいたのは崔龍洙だった。低い弾道のボールは、ゴールマウスを外れた・・・はずだった。しかし、このボールが鹿島のエース・柳沢の足に当たって方向が変わり、ゴール。
耐え忍んだチームに、幸運がゴールを運び込んだ。

市原で注意しなくてはならないのは。こう言った得点直後だ。
一体何度、喜んび跳ねた直後に、苦渋の失点を喫しただろうか。
だけれども、今日は違った。リスタートのボールをすぐさま鹿島から奪い返し、最前線へ。攻撃参加した勇人が、右のサンドロにボールを受け渡す。サンドロは手数をかけずに中央へ折り返す。すると、そこには、崔龍洙がフリーで待ち構えていた。ダイレクトで合わせたシュートはサイドネットへ吸い込まれ。カシマスタジアムの大半が静まり返る!もちろん、市原側は大変な騒ぎだ。誰構わず抱き合うその遥か向こうで、崔龍洙のガッツポーズが赤いスタンドを静寂に包んでいた。

前半終了。2点のリード。
誰もが予想だにせず、そして誰もがこれで終わるとも思ってはいなかった。「勝てる」と思った試合を何度逆転で落としてきたか、市原サポならばそれは身を持って知っているだろう。

しかし、今年は違った。2点を先制され、前掛かりにならざるを得ずに、焦りを伴って来る鹿島を、落ち着きを取り戻した市原がしっかりと受け止める。
セカンドボールが少しずつ拾えるようになり、両翼と羽生・サンドロがボールを持てる時間が長くなる。繋げたボールは崔龍洙へ。「研究していた」と試合後に語ったように、こじ開けるように鹿島ゴールへ強シュートを撃ちこんで行く。

鹿島は、本山・深井と言った足の速い選手を投入するが、市原はマンマークで対応。
撃たれても、当たりまくりの櫛野が体を張って押さえる。攻められても、市原は決して守りに入らない。短い間にエンドラインをボールが行き来する目まぐるしいゲームとなった。
審判の判定に焦れた鹿島のスタンドから、紙ふぶきがペットボトルが櫛野目掛けて投げ込まれる。常勝チームも、自分たちの思い通りにならなければこの程度か。いくら応援の数が多くて綺麗でも、たかが知れているとはこの事だ。自分たちのフィールドに何をしているのか。市原サポが一体何年かかって「こういう」スタジアムを欲していたか、今の彼らには分かるまい。

それでも、鹿島の選手・スタッフは勝利を目指して闘う。後半33分クラウデシールを投入。歴戦の将:トニーニョ・セレーゾが策を終える。
それを待って、オシムがゆっくりと「締め」の采配を振るう。運動量が落ちたサンドロに代えて永輔。この交代でボランチに坂本が入り、勇人が1.5列目に上がる。運動量を維持して、マークを見定めて鹿島の攻め手を封じる。
さらに、時間を使いながら鹿島にカウンターの恐怖を与える戦術兵器・林を投入。さらに、村井に代えて山岸。みるみる時間がなくなっていく。

そして、とうとうカシマでの90分が終わりを迎える。
夢にまで見た、カシマでの勝利だ。こんなに、このスタジアムが美しく見えた事は無い。
勝てないチームだからこそ、この喜びがある。聞くに、カシマでの勝利は9年ぶりだと言う。笑ってしまう話だ。その頃の俺は、まだ高校生だ。そんなに勝てていなかったのか。

総力戦で勝った一勝は、これまでに無い自信を市原と言うチームに植え付けるだろう。
決して鹿島の調子は悪くなく、多少の運があったとは言え、正面から向き合ってAWAYで勝った。優勝戦線にも踏みとどまった。90分、足も止まらなかった。内容のある一戦だった。
これで、再び前を向いて行ける。
「○○年ぶり」と言う言葉をよく耳にする。それは、市原が新しい歴史を切り拓いていると言うことだ。次は何を見せてくれるのか、スタジムには新しい歴史があると知って、いまこそスタジアムに集って欲しい。

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【選手評価】
GK櫛野:選手評価をしないオシム監督が「今日の殊勲賞は櫛野」とコメントした。今日は櫛野に助けられたと言うしかない。それほど神懸って見えた。鋭い飛び出しで、悉く決定的なシュートを押さえ、勝利の立役者に。
DF茶野:柳沢をマーク。危ない場面もあったが、しっかり押さえ込んだ。
DF斎藤:エウレルをマーク。前半かなり手を焼く。マークを剥がされてしまい、決定機も許したが今日は櫛野に助けられた。
DFジェレ:防空能力の高さは相変わらず。アーリークロスのほとんどは彼の餌食に。ただ、少し簡単にかわされる場面があり、周囲との連携・受け渡しは再確認が必要か。
MF阿部:レポートを参照のこと。自分が観た阿部の中で最高の出来。運動量、読み、局面局面での体を張った守り、そして展開力と言うことなし。ジーコ、お願いだから選ばないでくれ。今呼ばれて、ヘンな癖が付くとイヤだから。
MF勇人:今日も運動量豊富で良かった。2点目のシーンにもしっかり絡んでいるし。それにも関わらず、あまり印象が無いのは阿部目立ち過ぎていたからだ。
MF坂本:前半は相馬の対応でいっぱいいっぱい。数的優位を作られて苦労していた。反対に、後半はフリーでボールを受けて突破する場面も。ミドルシュートもアクセントになっていた。
MF村井:押さえ込まれ続けている。市原の攻撃=村井と言うイメージがあまりに強烈なのだろう。必ず、2枚・3枚に囲まれていた。
MF羽生:前半から攻撃のアクセントに。鹿島の早いチェックに苦しんでいたが、守りでも壊れてしまいそうなくらい運動量で貢献している。
MFサンドロ:周囲との連携に課題。運動量その他は問題なし。2点目のアシストも、あの場面はドンピシャで息が合っていた。
FW崔龍洙:得点の場面は言わずもがな、相手を引きずるようにドリブルして、血路を拓く。後半の曽ヶ端に防がれたシュートも、力の入った素晴らしいシュートだった。

DF永輔:右WBとして出場。早々にイエロー。まだキレが戻っていない。
FW林:鹿島に守備人数を割かせる戦術的な交代。カウンター一本で役目を果たす。
FW山岸:左WBとして。時間の消費と、運動量の維持のため。

5/18(日)・サテライト5節・横浜FM戦 2003年5月18日(日)19時1分5秒 deletemodify

■14時・秋津
市原2(1−0、1−0)0横浜FM
得点者:市原=前半14分・山岸(林)、後半40分=巻(工藤、CK拓土)
退場:横浜FM=前半14分・7金子勇樹(バックチャージ)

【前半】
GK立石、DF(左から)小林・永輔・結城、ボランチ中島・望月、
左WB山岸、右WB楽山、OH武藤、FW巻(C)・林

市原:SH07/CK02/FK07/GK06/PK00/OFF01
横浜:SH05/CK02/FK06/GK04/PK00/OFF00

【後半】
GK立石、DF(左から)野本・永輔(30分・野本)・結城、ボランチ中島・望月(15分・工藤)、
左WB山岸、右WB楽山(19分・金位漫)、OH武藤(15分・拓土)、FW巻・林(10分・工藤)

市原:SH11/CK07/FK04/GK02/PK00/OFF00
横浜:SH01/CK01/FK11/GK04/PK00/OFF00

■トップチームの課題は、あの走力に頼ったサッカーを支えるスタミナ。次のFC東京戦を過ぎれば1ヶ月の中断期間が控えている。それが終われば7月になってしまう。それだけに、この試合ではどれだけの選手がトップについていけるかをテーマに試合を見てみた。

メンバー的には、永輔・望月が居る時点でサテライトでは反則に近い。加えて林や武藤も居るのだから。ただ、似たようなメンバーで先週の姉崎では、ダメダメな内容を見せられている。やばいんじゃないかな、と思って見ていると案の定だった。
基本的には「走れない」メンバーが集まっているサテライト。特にこれが、横浜が退場者を出してからは顕著だった。人数の少ない横浜は、当然のようにラインを深めに測って、守備に人数をかけてくる。ここで、トップならば阿部ちゃんあたりが両翼に空いたスペースめがけてフィードを送るんだが、それが出来ない。もちろん、個々人の能力的な問題も多分にある。加えて、引いた相手を惑わすような、動きが少ないからスペースそのものが出来ない。だから、ごちゃごちゃと繋いでは、ボールを奪われてカウンター・・・と言うような場面が再三再四続いていた。
結局、連動したスペースメイキングが無いから、望月あたりのミドルパスも活きないのだ。そのうちに集中力が切れて「軽い」パスが多くなって、ますますマイボールを維持できなくなる。悪循環だった。さらに、右の楽山がミスを連発。トラップミス、パスミスetcとコンディションが整っていない様子だった。その後ろ楽山の後ろを突かれたピンチも少々。

ジェフのチャンスと言えば、細かいパス回しが高い位置で繋がった時のみ。
たまに流れるようなコンビプレイが出るので、連携や技術的なものは上がっているのだと思う。だけれども、それは走りではなくて偶発性に頼ったものだったように思う。
そんな中であえて目立っていた選手を挙げるならば、左の山岸の名前が浮かぶ。決して良かった訳では無いが、クロスが上がらない分は中に入り込んで強烈なシュートを見舞う。低くて速い、FWのそれだ。
この山岸の動きが呼び水になって、林や望月が上手く攻撃に関与できる場面があった。

その他では、工藤。
途中出場でボールを高い位置で溜め、機を見て飛び出すあたりは先週よりもコンディションが上がっているようにも感じる。今日は比較的、こねくりまわさずに周囲にも叩けていたので、良いアクセントになっていた。

逆にそれ以外・・・と言われるときつい。
巻は押さえられて、後半はスタミナを失ってしまっていたし、武藤も周囲が動かなくては力を発揮できない。横浜の退場者が、むしろ市原の攻撃を硬直化させてしまっていた。

トップと比べてしまうと、別物のサッカー。
「走る」事への共通理解を、個々人がもっと意識して行かないと、正直キツイのではないだろうか。いまのトップを見る限り、名前ではなく監督の考えを体言出来るプレーヤーが求められているのだから。

5/11(日)・練習試合・東洋大学戦 2003年5月11日(日)17時21分42秒 deletemodify

■11時・姉崎
市原2(1−1、1−0)1東洋大学
得点者:市原=前半26分・林(永輔)、後半44分=金東秀
    東洋大学=前半29分

【前半】
GK立石、DF(左から)小林・永輔(C)・結城、ボランチ中島・望月、
左WB楽山、右WB山岸、OH武藤、FW巻・林

市原:SH07/CK07/FK04/GK02/PK00/OFF04
東洋:SH02/CK01/FK08/GK01/PK00/OFF02

【後半】
GK立石(21分・岡本)、DF(左から)野本・永輔(C)・結城、ボランチ中島・望月(15分・工藤)、
左WB山岸、右WB金位漫、OH武藤(15分・拓土)、FW巻・林(15分・金東秀)

市原:SH07/CK00/FK04/GK01/PK00/OFF01
東洋:SH03/CK00/FK05/GK05/PK00/OFF00

■メンバー的には、水曜日にU−20日本代表を破ったメンバーだけに、快勝が期待されたが、調整的な意味合いが濃いのか非常にダメダメな試合内容だった。

基本的な事が出来ていない。例えば「声」。東洋大学の声ばかりが聞こえ、ジェフの声はたまに聞こえるだけ。昔の練習を見ているかのようだ。そしてトップと異なって運動量が少ない。特に中盤より前の。
動き出しが少ないから、パスコースが限定されて出し所が無くて戻す。実力に差がある東洋大学が固く守ってカウンターを仕掛けるのは定石。その壁を崩す事すらままならなかった。
結局、勝ち越し点は止むに止まれず、この相手に対して永輔を前線に上げるという・・・ある意味非常に恥ずかしいポジションチェンジを行なっての得点だ。しかも終了間際のゴタゴタで入った感じで、しっかりした崩しからではない。

彼らは、今日の監督の「檄」を聞かされていないのだが、聞いていたら違うプレーをしてくれただろうか?


戦術的なものはその程度にして、選手個々の評価で行くと・・・まず、ここのところ好調だった(と聞いていた)巻の動きが悪い。キープできず、起点になれない。DFの裏にも抜け出せない。トラップも大きい。疲労・・・だろうか、何か天を仰いでいる場面が多くて思い通りに動かない体に苛立っている・・・そんな様子だった。本当のところは分からないが。

永輔。流しモードで、後半終了間際で苛立ったのか声が出始める。最初から出せばとも思うのだが。プレーは無難だが、東洋大の選手を後ろから抱えて倒す場面も。まだ本調子ではないんだろう、動きが重かった。ミスパス2発。どっちも致命的。
終了間際のパワープレーで前線に上がると、いきなり起点になるあたり永輔らしい。レベル的に余裕があるので、ロングフィードも冴えていた。

武藤。前線で孤立して潰される場面多々。この面子は動かない連中が集められている、そう言い替えても間違いではないので、武藤もスペースを見つけられなかった。東洋大のメンバーにも集中して潰され、サイドに逃げてゲームを組み立てようと腐心していた。

望月。以前よりは動くんだが、やっぱり持ち過ぎてしまっている。勇人・阿部と比較して、ボランチとしては展開が2テンポ遅く、尚且つ運動量が少ない。もちろん、前が詰まってしまっていて、スペースが少なかった事はフォローとして入れておくが、工夫が欲しかった。それにしても、この試合A代表のキャップ保持者が2名も出ている・・・。

工藤。交代で入ると、小気味良いパスから起点となっていた。彼も若干持ち過ぎのきらいはあるが、それでも運動量がある。(交代なんだから当たり前。)・・・と、感心していたら、致命的なミスパスから一点もののカウンターを喰らった。トップは遠い。

林。一点獲ったけど、トップでやれるかと言ったら・・・。相変わらず、1・2・3回くらい、集中力を切らしたプレーを見せる。監督の心象は良くないだろうな。現時点で羽生と入れ代わりで使うのは、運動量から言って怖い。以前から比べれば、だいぶ進化しているが、それだったら決定力で+−0にして欲しい。羽生、点を獲っているし。

山岸。時折、思い出したように単騎突破を試みたりする。FWの血が騒ぐのだろうが、だったら、90分その心づもりでいたならFWのままでいられただろうにと思ってしまう。とりたててスピードがある訳じゃ無いし、クロスの精度が際立つ訳でもない、坂本みたいな泥臭さや守備がある訳でもない。しばらくWBをやってみるつもりだったら、何か武器が無いと。

金東秀。とりあえず、1点獲ったのだから発奮の材料にして次に繋げて欲しい。まだまだ体が細くて心許ない。トップまで、あと2年。

その他の選手。メモらないでもレポートが書けるくらいのプレーをして欲しいもの。
今日は、一般のファンだけじゃなく、NASPA仙台スクールの子や、ユースの子、対戦相手のスタッフやマネージャーさんなどいろんな人が見ていたけれど、果たしてトップを観た時に近い印象を持ってくれたか、と言うと?が浮かぶ。

今日の内容じゃ、正直カシマ戦のスタメンは一人も居ないだろう。昨日の方が頑張っていた。あと1週間。巻き返しを期待したい。

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PBS v.1.01