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8/6(土)ナビスコ杯準々決勝・磐田戦 2005年8月9日(火)22時53分2秒 deletemodify

千葉3(2−1、1−1)2磐田
<得点>
千葉:羽生(ハース)、中島(FKハース)、要田



阿部、巻、櫛野、水本、水野。5人を欠いたジェフ。
村井、茶野、川口、田中、福西、金珍圭、西。7人を欠いた磐田。
ジェフは選手を奪われ、磐田は選手を奪った。磐田は、今日の日のような事態にも対応出来るようにストーブリーグを進めたはずだ。

それがどうだ、今日の日の戦いは。
4月に戦ったとき、「新しい選手がまだ馴染んでいないから」そう彼らは言った。ジェフもハース・ストヤノフ、新たな戦力が馴染んでいないのは一緒だった。そして今日、彼らは「代表組が居れば負けはしない」と言っている。条件は互角、彼らは気付くべきだ。もはや何を言ってもそれが『言い訳』にしか過ぎない事を。

まだ半分が終わっただけ。何も成し遂げていない。
けれども、次もジェフがジェフである事を見せ付ければ、一週間後もサポの期待に必ずや応えてくれるはずだ。


臨海が総体開催で使えず、“ニュートラル”な国立が舞台。
各地で花火大会が催され、世間は夏休み。そう言う季節要因もあってか、磐田を迎え討つ準々決勝だと言うのに正直スタンドは寂しい状態だった。それでも、この日に集ったジェフサポの士気は高く、わずかな人数しか集まらない磐田サポを圧倒した。試合前から磐田サポは眼前のジェフよりも、新潟へレンタルされる菊池との別れを惜しむ事に気を散らしていた。そんな散漫な気持ちで、この一戦に懸けるジェフと当たって勝利できるとでも思っていたのか。

勝って、代表から帰還する阿部・巻を迎えたいジェフは、前半開始早々から磐田にプレッシャーをかける。
いつも通りトップ下の羽生が先鋒となり、前線からチェイシング。周囲と連動して磐田を追い込む。そして、阿部の代役としてどこまでやれるか期待半分だった中島が、思いのほか安定したプレーを見せる。まるで阿部が乗り移ったかのような激しいディフェンスに、小気味の良いパス。その中島の奮闘もあり、2〜3本のパスが易々と繋がっていく。
たとえ磐田にボールが渡っても、勝手にミスをして自滅してくれる。服部・河村・名波・太田・成岡が固める磐田の中盤、テクニックはあるはずだが、この日の前半はあまりにグダグダだった。

攻勢は明らか。そしてジェフの攻撃はいきなり結実する。
前半6分。右サイド、ボールを奪った結城がこれまで無かったような大胆な攻め上がりを見せる。その勢いのままにゴール前のハースに目の覚めるような右クロス。ハースは、確実にスペースに向けてヘディングでボールを落とすと、そこに駆け込んでいたのは羽生!力を込めて振り抜いたシュートが、先制点をもたらした。

その後もペースはジェフ。中島のパスを起点に左右にワイドに開き、気迫を込めて攻め込む。11分には、林のラストパスに反応した山岸がDFともつれ込みながらシュートを放つ惜しいシーンもあったが、惜しくもバーに嫌われる。
磐田は名波ら経験ある選手が何とか立て直そうとするが、ジェフのプレッシャーに押されて形が作れない。そればかりか、これがあの名波なのかと目を覆うばかりの体たらく。中島の気迫に対して、押し返そうとするどころか、ファウルを下さいと顔を覆って倒れ込んで演技をするばかり。かつて98年の予選で日本の10番を背負った男の今はこんなものなのか。カズや中山の気迫を知っているからこそ、悲しくなるシーンだった。

磐田には気持ちが入っていない。こちらの勢いのままに、30分。
今度は、左からのハースのFKを、ドンピシャで“誰か”がヘディングで叩き込む。追加点!・・・って誰だ?はるか遠くで、“誰か”を中心に喜んでいる。結城?大さん?ザワつくスタンド。しばらくして、「ただいまのゴールは、背番号15・中島浩司選手のゴールでした!」場内実況が響くと、スタンドは「ええっ!?」と絶叫。何とも言えない妙な空気とちょっと遅れてのお祭り騒ぎ。この空気・・・確かに中島のゴールだ(笑)

2−0、磐田には散発的なチャンスしか与えていない。ロスタイムは1分。このままのペースで後半に行ければ上出来だ。そう考えたところで磐田のCK。ここさえ押さえれば後半・・・蹴るのは名波。十分に気をつけていたはずが・・・大さんのマークがずれて前田に綺麗に合わされてしまう。相変わらずのセットプレーの弱さ。どうにもならない。流れが、急におかしくなり始めた。

後半、風上に立ち、さらに攻勢に入るジェフ。
「次の1点」を目指し、監督の檄も入り万全だったはずだ。・・・だが流れが悪く、最初の攻勢の後が続かない。磐田は、キーマン太田が体調不良だったらしく、彼を下げてさらに若い大井を投入。河村を右SBのようにした4バック気味の布陣で臨む。システムの変化自体には対応できていたが、やられっぱなしで居られない磐田の運動量が徐々に増え、危ないシーンも出始める。磐田も、相当な檄を飛ばされたか。

磐田は、選手交代で打開を図る。いまいち機能しないカレンに代えて、切り札・中山を早い時間で投入。大きく声を出し、手を叩いて周囲を鼓舞する姿が遠めにもわかる。いまだに流れを変える事においては日本最強のスーパーサブの投入で、一気の同点を狙ってきた。

これに対してジェフは、猛暑にスタミナがやや切れ始めた林に代えて要田。さらに、ハースに代えてガビではなく、工藤と言う選択肢を切る。巻・ハースがいない最前線は、一気にキープが出来なくなり、防戦を余儀なくされる。いや、分かりやすいカウンター狙いか。アウェイで追いつきたい磐田、ホームでカウンターでトドメを刺したいジェフ。これがオシム監督の狙いだったか、交代で色付けがハッキリしていった。

次の1点が、この試合を決める。それはどちらのチームも意識していただろう。
先にチャンスを掴んだのはジェフだった。35分、工藤が相手のパスをカットしてドリブル。十分に引き付けて右の要田にパス。決めなくてはいけないチャンスだったが、これをキーパーに当ててしまう。だが、要田はあきらめない。今度は38分、キレキレの羽生が突っ込んでシュートを放ったこぼれ球に、今度こそ要田が詰めて3−1とする。
大喜びの要田。中島と言い、苦労人のゴールに一際サポーターも盛り上がる!

今度こそ、このまま終わらせる!そう思ったのもつかの間・・・。
直後に、菊池に渾身のミドルを食らって3−2。羽生が退場。さらに終了間際には、成岡の決定的なヘッドを喰らい、ようやっと立さんがキャッチする。冷や冷や。これだけゲームをコントロールしながら、最後はバタバタ。監督が言うように、これがジェフなのか。。。


気持ちを前面に出したジェフは、控え組みが結果を出して勝利。次の試合に向けて、確実な手応えを掴んだ。だが、冒頭に書いた通り半分が終わっただけだ。この日、いつも以上に獅子奮迅の活躍をした羽生を欠き、次の戦いには不安も無くはない。
けれども、ジェフには阿部・巻と言う二人が帰ってくる。磐田に6人が戻るよりも、この2人が帰還する方がチームに対するインパクトは大きい。全ては一週間後の磐田決戦。今度は我らが主将・阿部が、主砲・巻が、この日の控え組の奮闘を確かなものにするべく戦う。

次は0−0からのスタート。
7年前のリベンジは、まだ終わっていない。

7/24(日)サテライト・大宮戦 2005年7月25日(月)22時35分33秒 deletemodify

千葉3(0−2、1−3)3大宮
<得点>
千葉:要田(楽山)、楽山(芳賀)、水野(直接FK)

<大宮公式>

夕方の稲毛は少し蒸していたけれども、この時期にしては涼しくて快適。海からの風もほとんどなく、コンディションは良好。スタンドは満員で、狭いせいか臨海・姉崎のサテよりも人が入っているように見える。

ジェフは、ガビがトップ・サテ共に不在で、その代わりに水野がトップ下で先発。怪我人が少ない事もあってサテとしてはほぼベストメンバーと言えた。前半、開始早々から左右のWBからチャンスメイクするものの、決定機での精度を欠く。このペースのまま押し込めるかと思いきや、徐々に動き出しがギクシャクして来て、易々とDFに挟まれているはずの相手FWにボールが回りはじめてしまう。

<前半>
−−高橋−−要田−−

−−−−水野−−−−
滝澤−−−−−−藤田
−−楽山−−中島−−

−市原−瀬戸−結城−

−−−−立石−−−−

1点目、2点目共に相手FW森田はフリー。この日はキッチリ決めてきた。
特に2点目は、ゴールの角へと上手くコントロールしたナイスシュート。やっぱ、トップとサテでは緊張の度合いが違うのか。

いきなり2点のビハインドとなって、反撃に出るジェフだがユタカのシュートがどうしても決まらない。全体の運動量が足りずに、後ろへ、横へ、ボールを逃がす場面が続いた。時折、大きなサイドチェンジからWBがクロスを上げようとするのだが、悉くクリアされてしまう。精度が全く無い。
ゴール裏からは、「声が全然出てないぞ!」「動け!フォローしろ!」と声が飛ぶ。

期待の水野も、あまり目立たず。怪我上がりと言う事もあって、接触プレーを避けて戦っていたのかも知れないが、淡白なプレーに終始。
モヤモヤとした気分のまま、後半へ。

後半アタマからは、ミツキを下げて芳賀を投入。自分の目からは、代えられるほどミツキは悪くなかったのだが。むしろ結城が。。。
ともあれ、この交代で芳賀がボランチに入り、ラクがトップ下へ、水野が右WB、藤田がストッパーに下がった。このあたりの柔軟性はジェフならでは。

<後半>
−−高橋−−要田−−

−−−−楽山−−−−
滝澤−−−−−−水野
−−芳賀−−中島−−

−結城−瀬戸−藤田−

−−−−立石−−−−

開始早々、水野が右から低く速いクロス。これに、要田が合わせて1点返したかに見えたが、これはオフサイドの判定。オフサイドには見えなかったが。。。
この勢いのままに、ほぼワンサイドで押し込むジェフ。特にラクが前に上がり、水野が右に入った事で中央から仕掛けるラク、サイドでキープしてクロスを上げる水野と言う攻めの武器がハッキリした。

また水野から、中の芳賀へのパス。芳賀はさらに中央のラクを経由して、最後は要田。これでまず、1点を返した。要田が決めると、えらく盛り上がる。
畳み掛け、瀬戸が泥臭いゴールを押し込んで同点!かと思いきや、またもやオフサイド。どうも、線審が神経質すぎる。めげないジェフは、ユタカのキープからラクが左に流れて同点ゴールを奪う。勢いに押された大宮は防戦一方になる。この間も、すり抜けた要田の1対1なりかけのチャンスや、遠目から撃った水野のシュート、芳賀のダイビングヘッドなど惜しいチャンスもあった。

そして、ゴール前のFK。
前回の対戦で直接FKを決めている、先輩ラクを囮にして水野のグラウンダーがゴールへ。ポストに当たったボールが跳ね返ってGKの背中に当たってついに逆転した。
この勢いのままなら間違いなく勝てたはずだが、そこでつまづいてしまうのがジェフ。すぐその後、森田にループを決められて失点。リードして、さぁそろそろかと待機していた若手の投入も先送りになってしまった。

その後も展開は攻めるジェフ、守る大宮。
ジェフは、トンス・川淵を投入して攻めるものの、どうしても点が入らない。特にトンスが外した2発はイタい。前日の決定力不足のリプレイを見ているかのようだった。結局、そのまま試合は終了。3−3。攻撃は良いが守備が・・・と言う課題は、ジェフの共通の課題のようだ。

さて、試合後は大宮のサポとエール交換するなど和やかな雰囲気。
久々に見る高木も、水野のFKが当たった失点は不運なものの、それ以外の場面では体を張っていい守備見せてました。後輩・岡本と対決させたかった。

このほか、大熊元U−20代表監督が視察に訪れており、試合中はオシム監督と一緒に観戦。教えを請いに来るのが、半年も1年も遅いっての。あんな縦ポンサッカーやる前に、もうちょい勉強しておけって。


<選手評価>
GK立石:自責点は無いが、少ない決定機を確実に決められてしまった。
DF結城:森田をマークしきれず、ハットトリックを許す。
DF瀬戸:厳しい場面でも体を張る。ただ、もっと周りに声をかけたい。静か過ぎる。
DF市原:相変わらず後ろから引っ掛ける事があるものの、守備だけでなく攻撃参加も積極的。悪くなかったが、前半で交代。
MF中島:簡単にはたくパスやサイドチェンジでチャンスも作るが、もっと守備でも貢献したい。
MF楽山:前半は可も無く不可も無かったが、後半は攻撃のけん引役として奮闘。2得点に絡んだ。前目で仕掛ける姿勢がいい。シュートをもっと意識すれば◎
MF藤田:前半のWBではクロスをまともに上げられず。中に切れ込むなど工夫していたが、まだ相手をかわせない。後半のストッパーはまずまず。
MF滝澤:前半は藤田同様クロスをほとんど上げられず。後半、いくつかのチャンスに絡んだ。
MF水野:前半はほとんど消えていた。後半右WBに入って好クロスを上げたり、DFを引き出す動きも。怪我上がりのためか、接触プレーは極少。
FW高橋:決定機を決められず。いい場所にいるのだが。
FW要田:泥臭くキープ。ゴールも決めて貢献。

MF芳賀:あんまりボランチっぽくなく、攻撃によく絡んでいた。勇人に近いプレー。
FWトンス:動き出しから、ボールを呼び込むまでは素晴らしい。シュートが練習から枠に行かない事だけが問題。惜しい。
FW川淵:滝澤に代わって左翼へ。惜しいシュートが1本あったが、これも枠を捉えられず。

7/23(土)J1−第18節・川崎戦 2005年7月25日(月)22時34分40秒 deletemodify

千葉1(1−0、0−0)0川崎
<得点>
千葉:巻(羽生)

バックスタンド2階で横断幕をくくりつけ、やれやれと思ったところであの地震。
こっちはともかく、仮設スタンドのゴール裏がブッ壊れるかと思った(汗)・・・とはいえ、大きいとは思ったけど、体感震度はそこまでじゃなかった。しかし、電話が全く繋がらないし、まさか電車が全部止まるとは。総武線・京葉線・内房線が全面ストップ。アクアラインも封鎖。そして臨海は(千葉県は)完全に陸の孤島に。。。

かくして、何とか地震の前にたどり着いたサポは4,900人。
こういう時、サポの地元率と言うのは大きい。電車ストップで大ダメージだもんなぁ。市原市・千葉市、もっともっと地元に根ざしたクラブになってもらわなくては。


さて、試合の方はほぼベストのジェフが、川崎を迎え撃った。
サブのガビがラクに代わったくらいで、前節・大宮戦から大きな変更は無い。左右のWBも右に智、左に坂本。アウグスト対策で左右をいじくる事も無かった。
前回の対戦では、完全に引き篭もってカウンターに賭けた川崎だったが、この日は意外にも序盤戦から攻め込んで来た。さすがに、同じ策は通じないと読んだか。・・・まぁ、そう言う事もあるかと万全の川崎対策を採るジェフは、まず川崎の鬼札・ジュニーニョに水本を張り付かせ、出足の早いカウンターのフィニッシュを封じ、黒津には大輔を付け、2トップを殺しにかかる。前節から戻した3バックで、無難に川崎の攻撃をいなしつつ、反撃の機会を窺う展開となった。

お互いチャンスを作るが、なかなか点にはならない。サイドは潰し合い。攻撃の枚数が少なく、速攻のはずが遅攻になってしまう。膠着した展開を打破するため、ジェフは前節勝利を導いたイリアンの攻め上がりも効果的に混ぜつつ、中央から攻撃。しかし、ハースが抜けて撃ったシュートは明後日の方向。さらに、巻が同じように抜けて1対1からシュートを撃つが、これも枠を捉えられない。
川崎も、智の中途半端なキープを奪って、黒津が持ち込むものの、水際で阻止。がっちりと組み合ったような時間帯が続く。

この均衡が崩れたのは31分。
徐々にジェフのボール奪取から川崎ゴールへ迫るシーンが続いていた時間帯、川崎ボールをハーフウェーライン付近で奪った坂本が前方の羽生へ縦パス。これを羽生がはたいて、巻がペナルティエリア左角あたりから、右足で逆サイドネットに突き刺すシュートを決めてみせる。

ようやく奪った先制点。ここまではプラン通りだ。
失点して、前に出るしかない川崎の裏を衝いてもう1点を奪えれば、一気に相手の戦意を殺ぐ事が出来る。ところが、思惑通りの展開にしながらも、止めの1点が奪えない。チャンスは作っている。智が勇人が抜け出して1対1になる。十中八九決まったと思ったシュートが決まらない。

カウンターを食らわす為に「攻めさせている」のだから、当然ピンチもある。
戦意を殺いで、相手の集中力を無くしてしまえば、ラクに攻められる。それが、どうしてもあと1点が奪えないために、いつまでも川崎が元気で、攻めさせているのに気疲れしてしまう危うい展開になってしまった。加えて、川崎はマルクスを投入して中盤に基点を作ってくる。難しい篭城戦になった。
相手も必死。プレーは徐々に激しくなり、倒される選手も増える。阿部も倒され、額を割ってしまう。しかし、闘志を奮い立たせてプレー続行。

監督はいまいち精彩を欠いていた智を中島にスイッチし、右に羽生、中島が中央と言う布陣にするが、この日はなかなか林と言う切り札を切らなかった。ハースや巻のキープ力で、前線で時間をかけようとしたのだろうか、それともどうしてももう一点をこの二人に取らせたかったのか。
結局、林が投入されたのはロスタイムに入ってから。快足を活かして攻めるというよりは、時間稼ぎ。最後の川崎の攻勢もしのぎきって、何とか1−0の勝利。やれやれといった、安堵の気持ちでタイムアップ。正直、ゲームプランにハメられたのは半分だけだったか。


監督は、しっかり勝てたと評価。
奇跡とまで言った守備陣の安定は、攻撃にリスクをかけるチームにあって特筆すべき成果だったのだろう。守備的にならずに、守りきるという事はとても難しい事だが、次はもう1点を奪って、もう少しラクに勝ちたいものだ。

ともあれ連勝で締め、6位浮上。鹿島とは12差。
そして、目前に迫ったナビスコに向けて勢いをつける事が出来た。この日も闘志を見せた阿部は抜けるが、同様に磐田も6人を代表で欠く。茶野・村井はいない。けれども、崔龍洙・中山・前田・カレンの前線は健在。名波も服部も鈴木秀もいる、曲者・太田も健在。この選手層の厚さは悔しいが、誰が出ても誰がいなくても磐田には勝たなくてはならない。ホーム・国立で磐田は守りに入るかも知れないが、しっかりと勝って、阿部の帰還を待ちたい。

7/20(水)・練習試合・国際武道大学戦 2005年7月21日(木)23時30分34秒 deletemodify

狛犬さんから、20日に行われた国際武道大との練習試合のレポートを頂きましたので、ご紹介いたします。
狛犬さん、いつもありがとうございますm(_ _)m


サテは国際武道大との練習試合。
渋滞で送れて前半20分からの観戦です。
この時点ですでに1−0だったようです。得点者は公式HPによるとガビ。

前半(45分) 1−0 


−−要田−−−林−−

−−−−ガビ−−−−
滝澤−−−−−−水野
−−中島−−芳賀−−

−市原−瀬戸−藤田−

−−−−立石−−−−


観はじめたところでは、JEFが押し込んでいて、パスを良くまわしているが、ゴールに近い所まで行くと、ミスでシュートまでいけない場面が多い。
相手のマークがしつこくて、ガビにボールが収まらずにイライラしてた。最初の得点でかなり警戒されてしまったらい。

 28分 ペナルティーエリア少し外側の左よりからガビ−要田−ガビと短く繋ぎ縦に出た林にスルーパスが通るがシュートは外れる。
 30分 滝澤から要田と繋いでシュートもポストを叩く。
 34分 相手CKからのカウンター。滝澤が右に開いた林に大きなサイドチェンジ。林がドリブルで入っていくところを追い越して飛び出した瀬戸にスルーパス。シュートはGKにはじかれる。
 36分 右CKからヘッド(誰だかわからなかった)のシュートもポストにはじかれる。
 37分 市原から林にサイドを変えるロングパス。内に切れ込んだ滝澤にパスが通るがシュートはDFにブロックされる。
 40分 右サイドでDFの裏に抜けた水野に瀬戸からスルーパスが通り、そのまま中に切れ込んでシュート。ゴール前を横切るように外れる。(公式HPのコメントで悔しがった場面と思われる)
 41分 右サイド水野からのクロスに、DFと要田、林がヘッドで競り合い、そのまま抜けたボールに市原がつめるがシュートは外れる。
 43分 左CKから芳賀のシュートは外れる。

瀬戸は攻撃に積極的に絡もうとパスカットから前に出る場面がよくあった。サイドの水野、滝澤のサポートをしながら追い越していく動きはよかった。
林は今日はよく動いてボールに触る回数もおおく、押し込んでいる時間が長く前線にスペースが少ないので引いてきてボールを引き出してボールを裁いては前線を窺う動きがよくみられたが、なかなかシュートまでいけなかった。


後半(45分) 1−0

−ダニーロ−高橋−−

ガビ−−−−−−水野
−−楽山−−工藤−−

川淵−−−−−金東秀
−−瀬戸−−結城−−

−−−−立石−−−−


 5分 水野が右サイドからドリブルで中に切れ込み左サイドまで横切るように持ち込んでシュート。
 7分 水野が右サイドからドリブルで切れ込みそのままシュート。
    どちらもGKに阻まれる。
 9分 押し込んだ状態の中、結城が右サイドをドリブルで上がり、DFを抜いてクロス。ヘッドの競り合いからこぼれたボールをガビがシュートするもヒットせずにそれる。
 13分 相手カウンターからシュートを打たれるがGKがCKに逃げる。
     DF人数はそろっていたがボールホルダーへの寄せが甘く、瀬戸が前に立っているのにそのままシュートを打たれるのはいただけない。

 15分 OUT:ガビ、瀬戸、水野、立石 
     IN :滝澤、芳賀、藤田、岡本


−ダニーロ−高橋−−

ガビ−−−−−−楽山
−−工藤−−芳賀−−

川淵−−−−−金東秀
−−藤田−−結城−−

−−−−岡本−−−−


上記の様な布陣になるが、楽山が中に入ってのプレーが多いので、トンスがかなり高めポジションを取っていることが多くなる。
 23分 滝澤の高いクロスを高橋がヘッドでハードヒットするが惜しくも外れる。
 30分 滝澤の右CKをニアで川淵が頭で合わせるがわずかにポストの外。
☆37分 高橋がゴール前左よりからドリブルで強引に持ち込んでシュート、GKがはじくが楽山が押し込んでゴール。
 43分 右CKをショートで繋ぎ少し戻したところから滝澤が左足でゴールに向かってクロス、高橋が胸であわせて押し込むがオフサイドの判定。ノーゴールにはなったが、滝澤にしては速く低いクロスでよかった。

前後半を通じて、押し込んでいて前線にスペースが無い中での攻撃時間が多かった中、きれいにパスが繋がって崩すシーンは少なかった。中盤から前線まで工藤の積極的な動きと、自らドリブルで仕掛ける場面が目に付いた。
水野は前線にスペースが無く、つまった状態では、自ら持ち込んでシュート以外の場面はサイドに開いてパスを戻すだけの場面が多かった。
芳賀はやはり前が詰まっていると攻撃のアクセントに乏しく消えていた。
市原は積極的に攻撃に出る場面が以前よりも少なく、バランスのとり方を自分なりに考えながら位置取りをしているように見える。その分、サイドを代えるロングキックを試みる場面が以前よりも増えたし、精度も上がってるように見える。
トンスの右サイドバックは守備の練習っぽかった。あとはサイドから回り込むように中に入っていく動きを何度か試みていたように思う。
川淵の左サイドバックは安定感があった。攻撃に出て行くタイミングも自然にできていた。だいぶ慣れてきたようだ。
サテのメンバーだと部分的な密集を作って、その周りにスペースを生み出す動きはまだトップの様にはうまく機能していない。ゴール前でのパス交換でも第3の動きが意図的にはできていないようだ。

以上

7/18(月)J1−第17節・大宮戦 2005年7月21日(木)22時52分43秒 deletemodify

千葉2(1−0、1−0)0大宮
<得点>
千葉:ストヤノフ(ハース)、阿部(巻)

戦前に苦戦を予想したデビ純・トニーニョのドイスボランチが後半開始早々に崩れたことで、勝敗の趨勢は決してしまった。ただでさえ、クリスティアン・トゥットの2人が足を痛めて欠場していたのだから、大宮としては不運としか言いようがない。
ジェフは、意外にも慣れ親しんだ3バックで臨み、安定感ある戦いぶりで大宮を寄せ付けなかった。桜井・藤本の単騎突破を除けば、ジェフのワンサイドゲーム。久々の完封、リーグ戦における臨海不敗神話を「30」の大台に乗せるなど、げんの良い勝利となった。


イリアンが戻り、水本が先発した3バック。選手が均等に配されるバランスの良さ。
今日もアウェイ側からホーム側へ、強い風の吹く中で、疲れは感じるものの序盤から動きの良さが際立っていた。桜井や藤本の個人の力には怖さがあったが、桜井には水本、藤本には勇人がついて自由な動きを許さない。
堅牢とみられた大宮の中盤も、デビ純の動きが悪く(急性胃腸炎により前半で交代)、トニーニョもチョコマカ動くウチの中盤にイラついたのか、ファウルを連発して精彩がない。他の選手も、捕まえきれないイラ立ちからか、無用なファウルが目立って自滅していく。
反対に、ジェフの各選手は水曜日の横浜戦と見違えるほど、局面での粘りがあった。ハースが右サイドでボールをキープしてシュートまで持ち込んだシーン、山岸が度々タッチライン際で見せるキープなど、その粘りが優勢を確かなものにしていた。

優勢な割には決定機が少なかったが、守勢に回った大宮が下がっていた事もあり、仕方の無い面もあるだろう。それを破ったのがイリアン。最終ラインからドリブルで持ち上がると、ハースとのワンツーからFWと見紛うような冷静なシュート。久々の先制点で、チームを勢いに乗せた。
さらに、巻?ハース?が、混戦から倒れこみながらのシュートを放つものの、これはGK荒谷がセーブして追加点はならない。
逆に、少ない大宮の攻撃の中で、唯一の大ピンチを迎えてしまう。藤本の突破からバー直撃のシュートを喰らい、さらに森田に詰められる。だが、これは相手方のシュートミスに助けられた。試合後に監督も述懐していたが、このシーンが大宮の反撃の糸口を断ち切った感は否めない。


後半。デビ純がいない。前述の急性胃腸炎。
さらに、トニーニョが肘鉄一発でイリアンを吹き飛ばし、2枚目のイエローで自滅。正直この後、数的優位を生かしきれた戦いが出来なかったために、一人減った影響はさほど感じなかったものの、最終ラインの前の防壁を失った大宮は、無防備な守備を必死に取り繕うしかなかった。

攻勢の中、チャンスはいくつかあったが、モノにしたのは阿部。
これまでより攻め上がりの意識を強く見せるイリアンから、巻のポストと繋いで、最後は駆け上がって右足で叩き込んだ。この日の展開からすれば、決定的な2点目。リーグ戦7点目のゴールで、翌日発表の代表選出へも弾みをつけた。

勝負を決めたとみるや、羽生に代えて中島。さらに、2トップを林・要田にチェンジする。
中島は、この日はなんとトップ下(!)に入って軽快にパスを散らして観客のどよめきを誘う。林は左翼からの突破でチャンスメイク、要田は泥臭いキープで巻・ハースの抜けた前線の基点となった。結局、拙攻もあって更なる追加点はならなかったが、最後まで攻め続け守備も緩めず、久々の無失点勝利となった。


久々の「快勝」に選手も安堵の表情を浮かべていた。
「30」の大台に乗った臨海不敗神話、選手たちは精一杯のサッカーを見せてくれている。
スタンドはいつものように、選手達を暖かく出迎えていたけれども、5800人のスタンドに申し訳ない気持ちにもなった、ジェフサポはもっと団結して選手に応えなくてはならない。


これまで結果が出なかった原因をシステムのせいにするのは容易いが、実際、慣れたシステムへの安心感もあったのだろう。イリアンの得点に象徴されるように、局面でのDFの攻撃参加はよりスムーズになっていた。これは、2バック効果と言っても良いかもしれない。DFは守備だけする人では無いのだよとメッセージを伝えられているようにも感じる。

方向性は正しい。
前半戦最後の戦いで自信を取り戻し、後半戦の逆襲が楽しみになった。

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PBS v.1.01