GAME REPORT

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9/14(水)・練習試合・岐阜経済大学戦/流通経済大学戦 2005年9月16日(金)12時45分23秒 deletemodify

狛犬さんから、14日(水)に稲毛で行われた練習試合のレポートを頂きましたので
紹介させて頂きます。狛犬さん、ありがとうございました。

−−−−−

1時半過ぎに稲毛に到着。
海からの風が強く、ボールがかなり流される。
サテの試合はもう始まっていました。

<サテライト・岐阜経済大学戦>

【結果補足】
○14−0
得点:高橋4、金東秀2、川淵2、ダニロ(a)2、楽山、結城、中原、吉澤(tr)

   
後半30分過ぎから。

−−要田−−高橋−−

−−−−楽山−−−−
川淵−−−−−ダニロ
−−中原−−芳賀−−

−竹田−瀬戸−結城−

−−−−岡本−−−−



☆35分  中原のスルーパスに反応した芳賀(?)が抜け出してゴール

前半に観たゴールはこれだけ。この前に6点ほど取っているらしい。
姉崎日記に載ったら確認してみてください。

川淵とダニーロが高い位置を取っているので4トップのような布陣になっていた。
オシム監督は海側の日陰で間瀬さん他、数人と観戦

後半:8−0

−−高橋−−金東秀−

−−−−吉澤−−−−
川淵−−−−−ダニロ
−−中原−−芳賀−−

−竹田−瀬戸−結城−

−−−−岡本−−−−


【補足】練習生:吉澤(習志野高校)


☆30秒  中盤からでた縦パスに高橋が抜けてゴール
☆3分   左CKをショートで中原に繋ぎゴール前にグラウンダーのパス、練習生
が落としたところを高橋が蹴りこみゴール。
☆6分   相手陣に入ったところでのFKを速いリスタート。左の川淵から高橋に
繋いでゴール。
☆10分  ダニーロが右サイドからドリブルで切れ込みゴール前で練習生に繋ぐそ
のまま持ち込もうとしたところを倒されてPK。練習生が自ら蹴って、ゴール。
☆12分  結城が右サイドからドリブルでゴール前まで上がり、パスを出すタイミ
ングを逸した後、さらに持ち込んでシュート。DFにあたったのか変な軌道のでGK
を越えてゴール。

 15分  練習生が右足を痛めてアウト。そのまま戻らず。選手を補充することな
く、10人で最後まで戦う。
 17分  結城が右サイドを上がり、芳賀とのワンツーで抜け出してクロス。ゴー
ル前に走りこんだ芳賀のシュートは外れる。
☆22分  芳賀から高橋に縦パスが入り中央に走りこんだ中原にスルーパス。GK
との1対1でGKをかわしてゴール。
☆34分  中原から内に入ってきた川淵に立てパスが入り、落としたところをトン
スがシュートでゴール。

このあたりから運動量が落ちてきて、ミスパスが多くなる。

☆44分  ダニーロが右サイドから切れ込み、クロスしたトンスにスルーパス。ト
ンスが蹴りこんでゴール。

ダニーロが左サイドから中に切れ込んでいくプレーが多く、鋭さがあった。以前ほど
縦に抜けるプレーは多くない。
中原はDF時のポジショニングが中途半端な感じ。もう少しボールサイドに顔を出し
て欲しい。攻撃時には鋭い上がりも見せるが、もっと回数を増やして欲しい。
結城は攻撃参加に積極的で右からのドリブルには迫力があった。ただ、少し判断が遅
れて、パスを出すタイミングを逸することが何度か観られた。

後半の間、勇人がピッチ周りをランニング。



<トップ>流通経済大学戦

【結果補足】
○3−2
得点:羽生2、中島

前半:1−2

−−要田−−−巻−−

−−−−工藤−−−−
楽山−−−−−−水野
−−坂本−−中島−−

−大輔−イリ−水本−

−−−−櫛野−−−−



 2分  巻に入った縦パスを落としたところを工藤のシュート。GKがセーブ。

しばらくの間はパスは回るが、まわしているだけ。縦に入るパスは少なく相手を崩せ
ない。要田のボールの収まりが悪い。

 11分  攻め込んではじき返されたところを攻め直しで、工藤から左でフリーの
要田にパスが通るがシュートは右に外れる。
 13分  イリアンのパスミスからピンチになるが相手にミスでマイボールに。さ
らに斉藤のパスミスが重なり押し込まれるがシュートは打たせず。
 18分  相手ボールを巻が奪い要田にパスもシュートはGKにはじかれる。
☆20分 右CK。水野のキックにGK飛び出すが触れず。後ろの中島がフリーでヘ
ッドでゴール。
 24分  カウンター。工藤 要田と繋いで工藤がもう一度もらってシュートは外
れる。
 30分  イリアンから右サイドの裏へのパスを水野が受け、切り替えして中の要
田へ繋ぐがシュートは外れる。
 36分  中島のミスパスからカウンターを受ける。
★37分  工藤のミスぱしからカウンターを受け失点。イリアンと斉藤の対応はも
う少し連携がよければ外に押し出せそうだっただけに残念。
★39分  相手左CK。ショートコーナーを繋がれシュートを打たれて失点。

坂本、中島の動きが単調でDFからのボールを受けられない。前線にボールを運ぶこ
とも消極的で機能していなかった。水野はボールを足元で受ける動きに終始。ドリブ
ルでもDFに引っかかっていた。もっと裏を狙う動きを意識して欲しい。楽山はサイ
ドに開いて孤立している場面が多い。
中盤から縦に入るボールが少なく、横パスばかりなので、相手にアナを作ることがで
きていない。

後半:2−0

−−−林−−巻−−−

−−−−羽生−−−−
山岸−−−−−−水野
−−阿部−−坂本−−

−大輔−イリ−水本−

−−−−中牧−−−−



 6分  イリアンのオーバーラップ、マークから離れてボールを受けた林がシュー
ト、外れる。
 8分  阿部からDF裏へスルーパス。反応した林がGKと1対1もはじかれる。
こぼれたボールを羽生から落として阿部のシュートもはじかれる。こぼれた球を羽生
がシュートするもふかす。
 9分  ゴール前で細かく綱いてイリアンも参加して林にパス。シュートは外れる。
 12分 左から山岸が右サイドの裏へ走る林にパス。シュートは決まるもオフサイ
ド。
 13分  右サイドで繋いで裏をとった羽生からクロス。山岸がファーからヘッド
もGK正面。
☆14分  相手陣でのFKを早いリスタートで、阿部→林と縦に繋いで最後は羽生が
左足て右隅にゴール。
☆16分  左から山岸ー林と繋いでゴール前まで持ちこみ、右サイドでフリーの羽
生が受けて難なくゴール。
 18分  阿部が足を痛めたようだが、すぐにピッチに戻る。
 22分  ゴール正面で、巻→坂本→羽生→林→阿部とつながり、阿部は抜け出し
てGKと1対1となるがシュートはGKに当たってそれる。
 27分  水本のバックパスが弱く相手FWの取られるも中牧が1対1をはじいて
事なきを得る。
 28分  坂本のスルーパスに林が抜け出してGK正面からシュートもバーに弾か
れる。
 32分  イリアンが左からクロス。巻がフリーでヘッドであわせるも右に外れる。

前半が始まる前に阿部と林が中牧を相手にシュート練習。とても楽しそうな阿部。
帰国したマリオがピッチ周りをランニング。膝にはテープもなく、傷跡も遠目にはわ
からなかった。
ハーフタイムには中牧を相手に、勇人、マリオ、コーチでシュート練習。
左右の足で結構強いシュートを打っていた。ダッシュはしていないし、横への動きは
かなりセーブしている感じだが、やはり戻ってくると嬉しい。
後半始まって、阿部が水本に、ボールを受ける位置を盛んに指示していた。東京V戦
の結城を観てしまうと、水本のボールを受ける位置が低すぎて感じてしまう。そのあ
たりを含めての指示だと思う。
後半は縦に入るボールが増え、ボールも回るし、相手DFの左右の裏にスペースを作
り出せていた。
また、羽生がサイドに開いてフリーになってボールをもらうことが良くあるが、それ
はサイドに開いて待っているのではなく、中で動きながら、サイドが空いたところで
動き直してそこに行くのでボールも回ってくる。この動きを、水野や楽山にも真似し
て欲しいと思うし、そうしないとサイドで孤立したままになってしまう。
後半は意図した動きで相手を崩せていたが前半はとにかくチャレンジが無かったと思
う。

ガビの姿は見られませんでした。

9/11(日)・23節・東京V戦 2005年9月15日(木)0時59分3秒 deletemodify

千葉1(0−0、1−0)0東京V
<得点>
千葉:林(水野)


誰が書いても、この試合のレポートは同じになるんじゃないだろうか?
雨に濡れた臨海のピッチで、残留に向けて必死に戦うヴェルディの前に立ち塞がった立石。次々に撃ち込まれる際どいシュートを、悉く止めて見せた。監督も「スペクタクル」と評
したビッグプレーの数々は、プロ13年目にして始めて「正GK」の座を掴みかけたチャ
ンス逃すまいとする彼の気迫が乗り移ったかのようだった。
立石の奮迅の活躍に応え、久々の「勝ち点3」。再び、上位を見据えられる立場になった。


ヴェルディは強かった。
7月の大崩れしていた時期とは比べるべくもなく、優勝した天皇杯の時と同じような力強さを感じた。これだけ短期間でチームを形作って来るバトン監督の掌握能力はかなり高いようだ。何せ、様子見の時間帯とは言え、ジェフが相当押し込まれたのだから。立石のセーブが無ければ、開始15分でかなり苦しい状況になっていた。
それを支えていたのが、監督も指摘したヴェルディのテクニック。チーム状態が悪い時は、バラバラで各個撃破されていた「個」の力が、上手く噛み合っていた。

最前線のワシントンが、結城を引きずりながらボールをキープする。
その後ろから、ジウと平本がドリブルで突破を仕掛ける、さらにその後ろでは戸田が厳しくボールを奪っては前線に再度展開する。左右の相馬・山田も、個人の力で山岸・坂本を押し込んで来る。一人一人を繋ぐのは、高い技術。一旦キープに入ると容易には奪われない。いくらジェフがチェイスをかけても、かわされ、無駄な体力を使わされてしまう。まるで、全盛期の磐田かJ開幕当初のV川崎と戦っているような苦しい展開だった。

時折ゴール前まで運んだとしても、いつものようにパスの出し手ばかりを探してしまってシュートまで持ち込めない。チャンスらしいチャンスは、阿部のFKくらい。流れ的には、完全にヴェルディのゲームだった。

ところが、後半になって違っていたのは、「走らされていた」ジェフの方が「走らせていた」ヴェルディよりも無尽蔵の体力を持っていた事だった。疲れからか、徐々にジェフのプレスに対してかわすリズムが遅くなってくる。
インタセプトも増え、攻撃に回れる機会が少しずつ増えてきた。加えてなんか遥か遠くの方からボールを持って上がってくる選手が居る。イリアンは解る。だいぶ相手にも把握されて来たし。ところがもう一人、右サイドを猛烈な勢いで駆け上がって来るのがいる。。。結城!?相手DFに張り付かれても弾き飛ばし、ペナルティエリア到達!アドリアーノっ!?ボールを奪われても、もう一度ボールを受けて再び突破!
ってか、ヴェルディDFは面喰らってたけど、ワシントンのマーク外してゴール前まで来てるのは、リスクチャレンジと言うかリスクにしか見えなかったり。正直、チャンスと言う以上に冷や冷やした(笑)

その結城の勢いもあって、ジェフの時間帯が長くなる。
羽生のかき回しが疲れたヴェルディのDFに微妙なズレを生んで惜しいチャンスも作る。引っ張られて、PKかとも思ったが。PKにはならず、引っ張られながらも放ったシュートはバーの上を越えていく。

相変わらず危ないシーンもあったが。もう今日は立石に任せておけば心配要らなかった。

0−0、我慢のゲーム。
互いのチームのチャンスに、引き分けの空気は無い。ジェフは、水野・工藤を相次いで投入。極めて珍しいケースだが、サイドで劣勢を強いられた坂本が交代させられると言うある意味荒療治で中盤が息を吹き返す。
かなりスタミナが無くなって来ていたヴェルディは、この羽生・林を加えた細かい動きをする選手について行く事が出来ない。徐々に攻撃の位置が深くなっていく。決定機でもシュートを撃たない積極性の無さは相変わらずだったが、その中で「決めてやる」と言う気持ちを持ち続けていたのは林。水野がカットしたボールを狙い済ましてゴール。フクアリTGに続いての連弾で待望の先制点を奪う。

後は泥臭く。
時間を潰しつつ、攻め続けて勝ち点3。新しい臨海不敗記録のスタートとなった。

お立ち台には、立石と林。
それにしても、立石のセービングは凄まじかった。そして、林。監督が「世界の奇跡」と表現したのは言い過ぎかも知れないが(笑)90分戦える事を示したのは、確かに大きかった。

日曜日のゲームが終り、週が明けて「ハース戻る」の報せが入った。
またサブに戻るのか、ハースに巻に挑むのか、林のこれからも楽しみだ。

9/4(日)・サテライト・横浜戦 2005年9月6日(火)23時47分27秒 deletemodify

千葉2(1−1、1−1)2横浜

【得点者】
15分:横浜・山瀬幸
31分:千葉・要田
89分:千葉・楽山
89分:横浜・長谷川アーリア(Y)

【布陣】

−−要田−ダニロ−−

−−−−工藤−−−−
楽山−−−−−−藤田
−−中島−−芳賀−−

−水本−瀬戸−竹田−

−−−−櫛野−−−−

【交代】
45分:櫛野→岡本
68分:工藤→川淵
81分 ダニロ→金東秀

【前半】
千葉:SH02/CK00/FK05/GK04/PK00/OFF03
横浜:SH06/CK00/FK06/GK02/PK00/OFF00

【後半】
千葉:SH10/CK03/FK08/GK03/PK00/OFF01
横浜:SH04/CK02/FK04/GK07/PK00/OFF00




真夏の連戦の延長戦?
この日は、広島遠征していた浩平や櫛野・水本を加えたメンバー。怪我等で不在のメンバーが多く、高橋やタキ、ミツキ、堀川と言った面子を欠いていた。とは言え、試合出場経験のある選手も多くフレッシュな感じはない。
対する横浜は、1〜2年目の若手や、ユースが中心。U-18代表のマイク・ハーフナーや、長谷川アーリア、岐阜工のレフティ後藤、山瀬弟などクセのある選手が揃っていた。

やはり疲れがあるのか、前半は動きが重たい。動きが少なく、細かいミスが続出する。判断が遅いため、細かいエリアで繋ぎすぎようとして、あっさりとボールを奪われる場面も目に付いた。クッシーのコーチングだけが大きく響く。大半は味方への叱咤だ。やっぱり彼の声は、具体的で、ジェスチャーを交えて、安心感がある。

出足の遅いジェフを与しやすしと見るや、若さに任せて攻撃を仕掛けてくる横浜。若手らしい、跳ねるような、飛ぶようなステップで、一気にゴール前まで攻め込む。ただ、動き自体は「粗さ」が目立っている。ステップの一歩一歩が、大きくて読み易い。そこを水本や竹田が狙い打ちして、カットして攻勢に転じるのだが、展開が遅くてチャンスには出来ない。

モタモタした展開が続いた15分、右サイドで覇気の無い動きを見せていた藤田の裏をあっさりと突かれ、横浜から見た左から中へと繋がれて、フリーで撃たれて失点。クッシー悔しさありあり。
その後も、横浜に後手を踏む展開が続いた。

ようやく追い付いたのは、31分。左サイドでフリーになった要田が持ち込み、そのままシュート。そこまでほとんどチャンスは無かったが、ファーストシュートで決めた感じだ。

ただ、流れ自体は変えられずに、終了間際にマイクにフリーでシュートを撃たせるなぞ散々な出来。櫛野・水本はともかく、瀬戸・竹田・藤田はやっぱりワンランク落ちる。粘りが無い。かといって若さも感じない。身体がまだ出来ていない?のか、身体の重たさばかりを感じた。


姉崎日記によると、後半が始まる前にアマルコーチの檄があったらしい。
サポーターが目にしないだけかも知れないが、ある意味アマルコーチが選手の精神面に対する焚き付けを行った、珍しい例だったかも知れない。

交代はクッシー→岡本のみ。

檄が効いたか、後半はほぼジェフペース。シュート数が示すとおり、最後のシュートまで持ち込める展開になる。徐々に、スタミナの差が試合展開の差になっていったようにも思う。まぁ、それ以上に何故か審判がやたらジェフ寄りの笛を後半の最初の時間帯に吹きまくったのもあるのだが。

11分には中島がGKを抜いて、無人のゴールへすッ転ぶ。
ボールが後からコロコロ転がってきて、ほいさとクリアされる。嗚呼、中島。。。
得点は動かない。

20分頃、横浜はGKをなんと下川へチェンジ。
おおー、シモさんだ。元セーバーズのメンバーとしてはシモさんの勇姿を目にするのは、何とも言えない感慨がある。遠目に見ても、独特の佇まいがあるんだよなぁ。なんだか、だいぶ絞れて、往時の体形を取り戻して来ているようだ。

37分のダニロのシュートも、見事にセーブ。さすがシモさん。
その直後、ダニロからトンスへ交代。これが、ラスト数分の攻撃に火を点けた。トンスの飛び出しが、横浜のDFを乱し始める。43分には、左から駆け上がった瀬戸が中央の藤田に絶妙なクロス。だが、これはバーに当てて決める事が出来ない。
尚も攻めるジェフ。ロスタイム、藤田のクロスからトンスがスルー。左でフリーになったラクが決めて決定的な一点を奪う。攻勢が結果となった瞬間だった。

もう時間はなく、勝負強さを見せて勝ったとも思った。
ところが、芳賀の不用意なミスパスからFKを奪われる。これを右から左へ蹴りこまれ、アタマで折り返されてしまう。最後はフリーで待ち構えた長谷川アーリアに合わされて失点。まるで、新潟の逆パターンだ。


結局、最後を締める事が出来ずに、またも引き分けとなってしまった。ここのところ3試合連続。気になるのは、精神面もそうだが、サテライトで輝きを見せて「コイツいいな」と思わせる発見が少ないことだ。
怪我もあるのだろうが、もうそろそろ若手のイキの良さを感じても良いシーズンなのだが。去年の水本・水野・市原のような選手が中々出てこない。サテライトリーグも残り一試合だが、最後の試合ではそう言う「発見」を見せて欲しいものだ。



【選手短評】
GK櫛野:コーチングが素晴らしい。もちろんここに居るべき選手じゃない。
DF竹田:序盤、いいパスカットもあったが、その後を考えていない。武器が無いので、悪い意味で目立ってしまう。
DF瀬戸:トップで使うほどではない。年長者として、櫛野と同じくらいにコーチングが欲しかった。
DF水本:高さ、速さで圧倒。ただし、竹田同様に奪った後の判断が良くない。機を見た攻撃参加には、大輔のような雰囲気が出てきた。
MF中島:無難にボールを捌くが、守備的な貢献の印象が無い。
MF芳賀:去年に比べると「前へ」のパワーが衰えた。試合中、攻撃に出ると元気だが守備で後手を踏む。ラストのFKに繋がったミスパスも原点対象。
MF楽山:もっと目立って欲しかった。ボールが回ってこなかったせいも確かにあるが、左サイドでは目立てず。「中でやりたい」空気がアリアリ。
MF藤田:最悪。前半からバテてるのか?と思わせる緩慢な動きで右サイドを壊死させ、攻めては精度なし。最後のヘッドが入らないのも、この日の出来では当然。
MF工藤:長距離移動にも関わらず、緩急のある攻撃を形作っていたが、さすがに途中でガス欠し、交代。
FWダニロ:以前ほど持ち過ぎなくなったものの、飛び抜けた何かを感じない。
FW要田:1得点はさすが。もっと前線で身体を張って欲しかった。

GK岡本:失点のシーン以外は、ジェフが攻勢だった事もあり、無難。櫛野のコーチングを見習おう。
MF川淵:この日も慣れない左WBで出場。目立てず。
FW金東秀:裏を突く動きで攻撃を活性化。いい動きだけに、もっと時間が欲しかった。

8/21(日)19節・柏戦 2005年8月23日(火)1時22分1秒 deletemodify

千葉2(1−0、1−1)1柏
<得点>
千葉:巻(羽生)、羽生(ストヤノフ)


再開第一戦は千葉ダービー。
試合前から「チケット、売り切れらしいぞ?」と、久々にダービーらしい盛り上がりを見せる。ジェフにとっては、ナビスコの磐田戦で作った良い流れを消してはならない戦い。自分たち自身との戦いであると同時に、鹿島・G大阪の上位陣が敗れているだけに、絶対に勝って上に喰らいつきたいゲームだ。

スタジアムに着いてみると、浴衣の女の子がちらほら。浴衣で来場すると、何か特典があったらしい。殺伐としたダービーを涼しげに和ませていた。開門が少し早まっており、試合開始2時間15分ほど前に中に入った。千葉側は緩衝地帯で狭められている事もあってかなり埋まっていたが、スタジアム全体はまだガラガラ。
ところが、ここから一気に席が埋まっていくのが、住宅地の中にあるスタジアムならではの地元感なんだろう。そのあたりはちょっと羨ましい。キックオフ前には、「売り切れ」の既報通り、スタジアムは両チームのカラーで「黄色」に埋め尽くされた。


しかし、今になって思えば、白井市長の始球式がモタモタと遅れたのがケチのつき始めだったか?このゲームは、両チームの思惑とは別のところの「家本劇場」と言うイライラと、やるせなさの塊のような「出し物」に変わってしまった。

ゲーム序盤は膠着した、静かなゲームだった。
新外国人レイナウド・フランサが初出場、玉田を加え3トップ気味に構える柏に対して、ジェフは、阿部を下がり気味にしてやや受け身に試合に入った。櫛野・水本・水野が負傷から復帰はしていたが、帯同したのは水野のみ。それぞれ大事を取った。それだけに、連戦になる各メンバーに疲れはあったはずで、暑さの残る試合序盤は体力の消耗を抑える意味もあったのかも知れない。

やたら元気なのは羽生。やっぱり絶好調だ。
ありとあらゆるところへ顔を出して、味方のボールを引き出していく。ハースが居ない今、ボールを溜める事が出来ないジェフにとって、シンプルにはたく先を次々に作ってくれる羽生は生命線だ。この羽生の絡みから、サイドに開いてはクロス、開いてはクロスと言う展開なのだが、柏も必死。土屋を中心に必死に対空防御、地上戦でも水際で押さえて、ジェフにシュートを許してくれない。

逆にボールを奪えば一気にカウンター。玉田がファーストシュートを放つ。
中断前に2勝3分1敗の柏、なかなか締まったゲームをするじゃないかと感心。攻めあぐむ千葉、守ってカウンターの柏と言う展開が続く。柏の新外国人の2人だが、レイナウドがフィニッシャー、フランサが下がってゲームメイクと言う役割のよう。ただ、あんましボールが回ってこず、レイナウドもファウルを貰おうとするばかりで、予想していたような圧倒的な脅威は感じなかったが。

15分過ぎから、柏のゴール前でのセットプレーが多くなる。蹴るのは阿部。ブーイングの嵐。ゴール前を固める柏の前に、ボールは左右に横切るのみ。ゴールは奪えない。
この時間帯から、家本のジャッジに対するブーイングが多くなり、両軍にイエローが飛び交い始める。「巻何枚目?」「4、次は出れない」「阿部は4枚目じゃないはず」「前半から、巻・阿部2枚イエローか・・・痛いなぁ・・・」そんな声がスタンドで起こる。それでも、後から考えれば前半はまだ静かなものだった。

セットプレーで流れを得て、徐々に柏ゴールに迫るジェフ。
山岸のクロスに羽生がドンピシャのヘッド。だが、これは南に阻まれる。逆にレイナウドに1対1を仕掛けられるシーンもあったが、何とか立さんの体を張ったセーブで0に押さえる。
あと一歩が出なかった41分。一瞬の隙が生まれる。山岸が追い込んだボールを柏がお見合いをしてCKにしてしまう。2度目のCKから大輔が放ったヘッドが南に弾かれ、こぼれ球が羽生、そして巻に。当てて押し込んだボールは、膠着したゲームを動かす、貴重な先制弾になった。
さらに終了間際には、イリアンが攻撃参加から強烈なゴール隅を狙ったミドルシュート。これも、南がファインセーブ。入ったと思ったのだろう、頭を抱えるイリアン。追加点も近い。良い流れで前半を終える事が出来た。


後半を迎えようとするとき、柏側のメインスタンドの後ろから赤く染まった月がぼんやりと浮かんできた。気持ちの悪い色だ。・・・これに家本が触発されたかは分からないが、後半は荒れに荒れた。

結城が玉田?と競り合い。手からいって笛が鳴る。「やべ、耕造やっちまった。家本なら出しかねんぞ」と思ったシーン。カードは出ずに、何とかセーフ。ところが、その直後のプレーで、クレーベルが何か叫んだらしく、2枚目のイエロー。退場となる。
この主審「異議」には電光石火のカードさばきを見せる。騒然となる日立台。やばい・・・「主役」が目立ち始めた。。。

試合は続く。1人減った柏に、猛攻を仕掛けるジェフは、次々にゴール前までは迫るものの、ゴールを奪うことが出来ない。不可解なイエローに沈むかと思った柏も、予想以上の抵抗力で、人数の差を感じさせない攻め上がりを見せる。
再びレイナウドが1対1になる場面も。またも立石がセーブして、スタンドは大歓声。
逆にイリアンのミドルがまた南に弾かれる。嫌な空気だ。南が完璧に当たっている。何とか追加点を獲らなくては。
中島・工藤を投入して、ボールを回しにかかるジェフ。ボールの流れは良くなった。そう思った矢先だった。またも攻撃参加したイリアンから、左の羽生にボールが通る。これを羽生が、落ち着き払ったループ!正に芸術的な一撃。「もっと盛り上げてくれ!」とゴール裏を煽る羽生に、スタンドも熱くなる。こんな光景、どっかで観たような?

2−0、数的優位。ジェフとしては、このままでいい試合。荒れ気味の試合をなんとかやり過ごせれば。だけれども、満員の観客に興奮していた“SR”家本は、見境の無いレフェリングに陥っていく。まず、イリアンとレイナウドの競り合い。イエローも無く、帳尻あわせのようなPKでレイソルに1点を返す。
さらに、ジャッジまでは妥当だったが、オフサイドの笛の後に巻がシュートしたプレーにイエロー。巻は退場のはずだが、家本は確認もせずにプレーを続行。ワンプレーが過ぎた後に、穴沢第4審に指摘されて巻にレッドカードを出す。わかってはいても、納得の出来ない巻。それはそうだ、自分の出したカードを忘れるなど、前代未聞。素人以下だ。

その巻を「とっとと出ろと!」押し出す波戸。
巻?ジェフベンチと何かあったのか、突然烈火の如くキレ出す波戸。尋常じゃないキレ方だ。抑えに行くでもなく、イエローを出すでもなく(自分への暴言じゃ無かったからか?)、ぼーっと見逃す家本。居る意味全くねぇ、何のためにここに居るんだ?試合を邪魔するためか?この男は?

ロスタイムは5分。こいつの下手糞なジャッジのせいだと思うと、本当に腹が立つ。
今日も泥臭い時間稼ぎ。なんとか耐え抜いて、勝ち点3をやれやれとゲット。とにかく今は、上位追撃の為に勝ち点が必要だ。結果が出たこと、それだけが救い。この家本と言う天災をやりすごして。。。

ダービーに勝ち、ゴール裏は明るい。
大さんが派手なガッツポーズ。阿部も、スタンドの誰かに話しかけたり、タオルマフラーを受け取ったり、羽生がまたスタンドを煽ったり。そうそう、中島の誕生日が近かった事もあって、祝福の横断幕も出ていた。イジられキャラだが、こうして愛されているのは微笑ましいことだ。
ジェフ側の和んだ空気と、日立台の険悪な空気の中で響くオブラディ。今年5度目の千葉ダービー。もっとお互いにとってすっきりした試合が出来れば良かったのに。退場・累積で苦しくなるこれからの日程を睨みながら、つかの間の安堵を得て家路に着いた。

しかし、今日は何を観に行ったのだろう?
選手達のプレーに一喜一憂する時間より、審判の不安定なジャッジにイライラさせられる時間の方がずっと長かった。サッカーを観に行ったはずが、審判の目立つ試合ばかりでは・・・先週の岡田といい、どうしてでしゃばり過ぎるんだ。審判は必要な時以外は見えなくていい。黒子でいいんだ。
ジェフサポも、柏サポも誰一人割り切れないジャッジなど必要は無い。「J」は聖域とせず、この問題と向かい合うべきだ。

8/13(土)ナビスコ杯準々決勝・磐田戦 2005年8月18日(木)23時3分8秒 deletemodify

千葉2(1−0、1−2)2磐田
<得点>
千葉:巻(山岸)、阿部(直接FK)

TOTAL
千葉5(3−2、2−2)4磐田


痛快だ。

磐田のサポーターは、発表されたジェフのスタメンを見て勝利を疑わなかっただろう。ハースが、ストヤノフが居ない。櫛野も、羽生も、水本・水野も居ない。対して、自軍には、代表6名が戻ってくる。ホーム・ヤマハ。得失点差はわずかに「1」。
けれども、勝利したのはジェフだった。トータル5−4、代表の巻・阿部のゴール。ジェフにとって最高の結果。これでまだ何か言い訳が出来るか?雨のせいにでもしますか?出来る訳が無いわな。つまり、あらゆる状況で「村井と茶野を抜かれても、ジェフの方が強い」事が改めて証明された、そう言う意味のある一戦だったと言う事だ。

サッカーが戦いだと言うのならば、より強く「勝ちたい」と言う気持ちを持ったチームにプラスアルファの力が働くのはある意味当然と言える。この日、ヤマハに集ったジェフサポはアウェイスタンドを黄色く染め抜き、降りしきる雨も全く意に介さず、ピッチに立つ選手たちを力強くサポートした事で、共に勝利を勝ち取った。
一つだけ敵将・山本監督に感謝する事があるのなら。長くジェフにこびり付いていた、残留争いの時代の「負けちゃいけない」と言うネガティブな勝利への欲求を、「絶対に勝つんだ」と言うポジティブな勝利への欲求へと昇華させてくれた事だろう。そしてこの試合で、「勝たなければならない試合で勝つ」と言う大きな成功体験をジェフは得た。大きな勝利だ。



この日も、試合前からこの試合に賭ける「熱」が違った。
バスで、車で、電車で。次々にヤマハへ意気揚々と駆けつけるジェフサポ達。この一戦への想いは並大抵ではない。7年前の敗戦に想いを巡らすもの、山本ジュビロへの対抗心をあらわにする者、ナビスコ制覇へ願い、村井・茶野への想い、代表帰りの阿部・巻への期待・・・様々な感情が試合前から入り乱れる。
そこに飛び込んできた、「ハース負傷欠場」の一報に表情が曇る。空気が沈んでいく、困難の暗示か、にわかに立ち込める雷雲。しかし、その沈んだ空気が「覚悟」へと変るのに、そう時間は必要なかった。目の前で戦う選手たちを全力で応援する。隙間が無い程に埋め尽くされたアウェイスタンドは、万雷の拍手でピッチに現れた選手たちを出迎えた。

「熱」の差を示す出来事。
磐田にとっては、チームの象徴たる中山の先発は大きな出来事だったのだろう。しかし、その中山のコールを改めてバックスタンドに向けて練習する必要があったのだろうか?知っていて当然じゃ無いのか?一週間前の菊池の件といい、どうも磐田は目の前の敵を潰そうと言う前に、俺からすれば「ズレた」気合の入れ方をしてしまうようだ。

ウォーミングアップから、ゴール裏は熱い。
命綱片手に、リードを執ったのは実に7名。長くジェフを見ているが、これほどのリード、初めてではないだろうか?「磐田には、負けられない〜」の例のフレーズを延々と歌い上げ、この試合の意味を確認する。選手が控え室に引き上げ、一瞬の静寂には「千葉!」のコール。高くそびえたバックスタンドに跳ね返り、気持ちの良い余韻を残す。
そして、選手入場。黄色いスタンドがさらに黄色く染まる。


スタンドと、フィールドの選手たちが気持ちを一つにして、キックオフ。
「後半」90分のスタートだ。

苦しいスタメン。
GK立石、DF大輔・中島・結城、MF阿部・勇人・坂本・山岸・ガビ、FW巻・林

これだけメンバーが欠けると、さすがに4月の完勝の再現は難しい。展開は劣勢となった。それでも、リベロに入った中島をはじめ、選手たちは思いのほか落ち着いていた。試合前から磐田が攻めてくるのは当然とも考えていただけに、劣勢は想定内。
むしろ、キープはされるものの、磐田の攻撃に怖さは無い。時折、前田に単騎突破は食らうものの、シュートコースは切っているし、真裏から見ていても失点の予感はしない。サイドアタックも、左から突っ込んでくる村井のみ。丁寧に潰せば問題は無かった。
驚かされたのは、名波だけでなく中山にも怖さが無くなっていたこと。気持ちは痛いほど感じる。けれども、もう身体が追い付いて来ていない。喰らいついてもシュートにすら持ち込めない。それが現実だった。

攻める磐田。茶野の意地か、強烈なミドルも食らうが枠外。
潰すジェフ。中盤では阿部が存在感を見せて、名波を封殺。彼を起点に、徐々にボールが回り始める。ただ、ガビがいまいち噛み合わない。ボールを簡単に失う場面があり、シュートまで持ち込めない。それでも、0−0はジェフのペースだ。

磐田の攻撃をかわしながら、じりじりと時間が過ぎていった35分。
ジェフのゴール前から始まったカウンターが磐田ゴールを襲う。右サイドでボールを受けたガビが、ふわりとしたボールを村井の裏に走り込んでいた前線の山岸へ送る。山岸は、間髪を入れずに中へクロス。これを、待ち構えていた巻が身体ごと叩き込む!通算の得失点差を「2」に広げ、俄然試合展開を優位にする。
スタンドは「オブラディ」の大合唱。今が旬の巻のゴールにこれ以上無い勢いがつく。

第一戦で痛い目に遭った残り時間も上手くやり過ごし、前半は1−0で終了。
上出来。これ以上望めない展開だ。それでも誰もが、「まだ何も終わっていない」と声を掛け合うゴール裏に、サポーターもまた痛い思いを数多くしている事を感じる。


後半、さらに雨は強くなり、稲光がメインスタンドの上空を走った。
それでも、スタンドの声援は少しも怯まない。試合も、雨を吹き飛ばすように熱を帯びていった。

磐田は、中山に代えてカレン。前線の運動量を増やして勝負に出る。
しかし、攻める磐田を2点の余裕を持って受け止めるジェフは、容易に守備を崩す事は無い。主導権はジェフ、だったのだが・・・主審・岡田の明らかな誤審が磐田にPKをもたらす。大輔の足が、名波のキープしたボールをとらえたフェアチャージを、まさかのPK。大輔の猛抗議も実らない。さらにベンチの岸本コーチは退席処分。
PKは、前田が沈めて1点差とする。
まさに岡田らしいジャッジ。「切り替えろ!」とスタンドからも大きな声が飛ぶ。ここで動揺したらおしまいだ。糞審判に負けてたまるか。

ジェフは引かない。今度は、巻が磐田陣内で倒されFKを得る。
ゴール裏からは「阿部勇樹」コール。もちろん、キッカーは阿部。誰もが壁を巻く鋭いキックを予想した瞬間、放たれたボールは低く地面を這うグラウンダー。一直線に飛んだボールは、GK川口をすり抜けてそのままゴールに吸い込まれた。濡れた芝を計算し尽くした一撃。川口は悔しさのあまり地面にひれ伏す。
スタンドはまたも歓喜の絶叫につつまれた。

これで、突き放す事が出来た!・・・ところが、このゲームはコレでカタがつかなかった。
歓喜も覚めやらない、阿部の一撃のすぐ後、今度は韓国代表・金がゴールエリアの外側から、有り得ないような強烈な一撃を左足で見舞う。
再びスタンドには緊張感が走る。磐田を生き返らせてはならない。今こそ、声を出し戦わなくては。スタンドは、さらに大きな声でジェフの選手達を後押しする。

そして、ゲームは撃ち合いの様相を呈した。
金のゴールの直後、ガビに代わり投入されていた工藤が、ループで川口を抜く。シュートは、バーに跳ね返えされるが、そこに詰めるのは、巻!しかし、これは川口が押さえる。
その後も、林が工藤が何度もチャンスを迎えるが、どうしても決められない。林が川口を抜いて決めたシーンでは、珍しくオシム監督が手で眼鏡のジェスチャーをして、線審に「ちゃんと見てくれ!」と訴える。
林は足を痛め、ついに交代。交代の林に、投入された要田にまた大きな声援が起こる。

対する磐田も、後半30分を前についにヨンスを投入。
ジェフサポにとって、名前だけで重みのある選手。いきなり角度の無いところから強烈なシュートを見舞われる。両チーム、ギリギリの戦いの中、時間がじわりと削られていった。40分過ぎからは、1点のリードを死守に入る。巻がコーナーで身体を張り、坂本がサイドでキープに入る。ただ、守りながらも、トドメを刺さんとする姿勢は失わない。
磐田の抵抗には思ったほどの激しさは無く、残り時間を使い切る。7年ぶりの準決勝進出を告げる笛が鳴った。

いつの間にか止んだ雨。そして、安堵。誰彼ともなく、手を叩き合った。
4月の試合よりも、少し落ち着いた様子で、最高の笑顔で選手たちがやってくる。でんぐり、勇人や中島は、サポと手を握りあって勝利を喜んでいた。殊勲の巻や阿部、ゴールを死守した立石にも大きなコール。選手達を握手で出迎える監督。そしていつもなら、さらりと受け流す「オシム」コールに、帰り際にほんの少し手を振って応えた監督にまた大きな歓声が上がる。
オブラディで全身で喜びを表して、万歳!誰もが笑顔で、一週間後、日立台での再会を誓い合った。なんとも言えない、素晴らしい一体感だ。


ジェフにとって大きかったのは、前述した成功体験だ。
勝たなければいけない試合で、これまで何度先に進めずに辛酸を舐めさせられて来たか。ともすれば、この試合も「万全ならば勝てた」と言い訳と後悔のつきかねない試合だった。このメンバーで勝った、このメンバーで勝てた事が、リザーブメンバーにも大きな自信を与え、チーム内の競争を激化し、チームを一段とレベルアップさせる事になるだろう。

ある意味、磐田との戦いがジェフのレベルアップのターニングポイントになっているかのようだ。磐田をナビスコ杯の舞台から降ろし、過去とも区切りをつけつつあるジェフ。リザーブの奮闘と、代表組の奮戦で一層の勢いをつけて、さあ次は浦和だ。残った4チームは、いずれも「オリジナル10」の一角。どこと当たってもラクな所は無い。相手にとって不足なし。駒場の大アウェーに耐え、無敗の臨海で国立への血路を拓いてみせる!

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PBS v.1.01