奪えなかった2点目 第15節 vs東京V △1-1

奪えなかった2点目 第15節 vs東京V △1-1

勿体無い試合。
大宮戦、甲府戦とは逆に、ジェフが決定機を逃し続けて勝ちきれなかった。

反面、前節に続き、チャンスが作れるようになってきた。
「守備の立て直し」を終え、今度は「攻撃の再構築」へ。
チーム作りが、新しい段階へと移りつつある、そんな潮目を感じるゲームでもあった。

2019/05/25(土)15:00
味の素スタジアム
J2第15節
東京V 1(0-1,1-0)1 千葉

<得点>
11分 千葉 10船山
62分 東京V 33河野 

ジェフ公式 試合結果
ヴェルディ公式 試合結果

5月とは思えない暑さの味の素スタジアム。
ここに来るたび、ヴェルディにはいつも驚かされ、気づかされる。

入場ゲートや、歩道橋に括りつけられた手書きの横断幕。
ホームタウンや、スポンサー、来場するファンへのサポーターからの感謝。
苦しい時代を過ごしているからこそ、大事にしなければならないものが見えてくる。

そして、50周年を迎える今季からはブランディングも大きく変わった。
統一されたCI・VIの下、ユニフォーム、大型ビジョンに映る画像も含めたイメージ全てが、
シンプルで洗練されたデザインに変わっていて、新しいヴェルディを印象付けている。


加えてこの日は、驚いた事にスタンドには緑色のビニール袋が被せられ、
二階席には「VERDY」のチーム名が鮮やかに描かれていた。
対戦するたびに、J開幕時の王者ヴェルディとは異なる、地元に根付き、足下を見つめた実のある強さが増していると感じている。

つい先日、コパに挑戦する日本代表に選出された、渡辺皓太選手を紹介する映像も流れていた。
ヴェルディユースは優秀だが、自クラブで育ちきる前に巣立ってしまう選手も多い。
ヴェルディに居るうちに代表に選ばれるのは、きっとサポもクラブも感慨深いものがあるだろう。
戦力的にはマイナスだろうが、頑張って欲しいものだ。

ジェフサポとしては感心してばかりは居られないけれども。
年々、着実な成長をしていている。厄介なチームだ。
見習わないといけない。


さて、ゲームに戻ると、スタメンは前節と変わらず。
サブでは、浩平から真希への変更があった。
真希は怪我が癒え、久しぶりのベンチ入りとなる。

3バックの左には、引き続き乾。
公式のスタメン画像は、またも4バックになっていたけれど、今日も変わらず3バックだった。
気温は30度近くまで上がり、容赦なく強い日差しがピッチを明るく照らしている。
キックオフは15時。暑さとの戦いも焦点だった。


キックオフ直後から、互いにチャンスの応酬。
茶島の折り返しにクレーベが合わせれば、お返しとばかりに小池純輝がドリブル突破。
増嶋のタックルが間に合い何とか事なきを得ると(去年みたいにならなくて良かった)、
再びジェフにチャンスが巡ってくる。

左の為田からのクロスを、クレーベがヘッド。
シュートはポストを叩くも、船山が押し込んで、前節に続き幸先良く先制に成功する。
その後もクレーベ、茶島がシュートを立て続けに放ち、ジェフペース。

前からのプレスでヴェルディからボールを奪い、
クレーベに預けて周りに散らすか、サイドに展開してチャンスを伺っていくジェフ。
暑さと、先制した事もあってだろう、岐阜戦のようにとにかくがむしゃらに前に行くのではなく、
後ろでボールを回し、縦パスを合図にスピードを上げていく。
やや慎重であるせいか、攻撃が浅く、セットプレーを奪うまでには至らないのも前節との違い。


25分には、暑さ対策で給水タイム。
サポもいっせいに飲み物を口にする。

33分には、ボールを奪ってショートカウンター。
為田がキーパーと1対1を迎えるも、シュートは右に。
このあたりから、決定機があっても決めきれない、嫌な空気が漂い始める。

ジェフは、ボールを握って後ろで回しながら、ヴェルディのプレスをいなして、体力を残しながらゲームをコントロールしていく。プラン通りの戦いぶりだったと思う。逆にヴェルディからすれば、ほとんど攻撃が出来ず、ボールに触れずに追いかけてばかりの、ストレスのたまる前半であったと思う。

前半終わりにかけても、為田、堀米らがチャンスを迎えるも、決めきれず。
為田は、前が完全に空いていれば、仕掛けるのだけれども、相手が居ると、どうもボールを戻しがち。
今日の対面は若狭なのだから、そんなにスピードがあるわけじゃない。
もっと1対1を仕掛けても良かったのだけれども。

試合の主導権を握りながらも、試合を決めきれないもどかしさを感じながらハーフタイムへ。
そんな折、どうも今日もエスナイデルさんが観戦に来ているらしいとの一報が。
メインスタンドに目を向けると、たしかに居る。。。もしかして、千葉に家買ってました?

向かえた後半。選手交替はなし。
前半、ヴェルディ側からすれば、何も出来なかったともいえるゲームをひっくり返しにかかる。
プレスの追い込みが、一段階深く、速くなり、ヴェルディのGK上福元選手が、ジェフを上回るようなハイラインを操って、ハーフェーライン付近あたりにまで進出してきている。

ヴェルディの修正が入り、押し返されはしたけれど、同点にされる前にも試合を決めきるチャンスはあった。
堀米、クレーベ、そして為田の1対1、、、1点モノの決定機は作れているのだけれども、枠に行かない、ブロックされる、トラップが大き過ぎてシュートにいけない。。。最後の部分での精度を欠いて、どうしても2点目を奪う事が出来ない。選手達のあと一歩が足りない。江尻監督も、頭を抱えていた。

こうなると、「流れ」はヴェルディへと傾く。
62分、新井から前に繋げようとしたボールを奪われ、ヴェルディの速攻。
左からのクロスを、交代出場のレアンドロに頭でつながれ、河野のミドルを許してワンチャンスで同点弾を許す。
ほとんどシュートチャンスの無かったヴェルディだったが、これでさらに息を吹き返してしまった。

それでも、67分には、コースを狙った旭のシュート。
が、これもポストを叩いてゴールならず。
本当にこう言う決まらない試合の「流れ」と言うのは恐ろしい。

アウェイとは言え、これだけ決定機を作り、勝ちを狙える展開を作りながらスコアは1-1。
試合は終盤に差し掛かり、スタミナをコントロールしつつ戦ってきたジェフも、足が止まっていく。
69分には足のつった旭が、真希に交代。

さらに、77分には堀米に代えて、アラン。
そして87分には、船山に代えて寿人を投入。

しかし、代えるべきは、堀米と船山だったのだろうか。
それに、正直、交代が遅すぎだった。
残り3分、ロスタイム含めて7分じゃ、如何に寿人と言えども、短すぎる。
ヴェルディのDFラインの、近藤や若狭にスピードがあまりなく、しかもこの暑さで疲れていることを考慮すれば、もっと早い時間に、少なくとも15分、寿人に時間を与えていれば、あるいは、と言う感じはした。勿体無い。

試合終盤、双方にセットプレーのチャンスはあったものの、お互い決めきれず、ドローで決着。
ジェフからすれば勝ち点を落とし、ヴェルディからすれば負けゲームを拾った形になった。


勝てなかった事は残念ではあるけれど、最初に書いたように、攻撃の構築にチーム作りの段階がステップアップし、それがそれなりに機能しているのは、プラスに考えるべきだと思う。つい2試合前までは、チャンスらしいチャンスをも試合中にほとんど作れず、攻撃に停滞感を感じていたのに比べれば、大きな進歩だ。

特に、クレーベが周囲の選手と噛み合って来たのが大きい。
ボールを受けると、相手を背負ってボールをキープしてくれ、船山をはじめ、周囲の選手が前を向く時間を作ってくれている。もちろん、自身でも常にシュートを狙っているので、相手からすれば気が抜けない。

また、試合全体を通して、ペース配分が出来ていたのも良かった。
今日に限らず、これから暑さは増していく。
前半のような、落ち着いたボール回しでゲームをコントロールしつつ、縦パスでスイッチを入れるような戦いが続けられれば。

反面、後半になって前に出てくる相手に合わせて、慌ててしまったのは勿体無かった。
前半のように落ち着いてボールを回せていれば、相手のスタミナを削りきる事も出来たろう。
オープンな展開に持ち込まれてしまって、ジェフのスタミナの消費も激しくなり、交代策も遅れて(そもそも選択肢も少なかったが)、試合を決めきる事が出来なかった。
反省点は、次に生かして欲しい。
良くなって来ている事は、強調しておきたい。


試合後、近藤、若狭、小池の3人が、ジェフ側に挨拶しに来てくれた。
こうして揃ってスタメンで活躍してくれているのは、とても嬉しい事だ。
逆に、鈴木椋大、佐藤優也、アランの3人も、ヴェルディ側へ挨拶に行き、大きな拍手を受けていた。
こういう、エールの交換は、スポーツを見に行っていると、とても心地よく思う。
それぞれの選手の活躍を願わずにはいられない。

オリジナル10のクラブでありながら、共に苦しい時期を戦うヴェルディには少なからず共感するものがある。
願わくば、お互いに順位を上げて、今季のJ1昇格を争う立場で、次の対戦を迎えたいものだ。