ワールドユースが終わり・・・

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日本 0(0-0、0-1)1 モロッコ
スポナビ・・・<短評> <大熊監督> <水野>


そして、消化不良の思いだけが残った。
バーに嫌われたカレンの2本のシュート。「運」すらも使い果たし、この年代が持っている本当のポテンシャルを出し切れないままに、オランダを後にする事になってしまった。選手の悔しさはいかばかりだろうか。。。


大熊監督は、このチームに何を求めていたのだろうか?
あの大きな声とは対照的に、彼が作ったチームからは、「これがオレ達のサッカーだ!」と言う自己主張がほとんど無かった。「J」の経験ある選手達を多く揃えながらだ。試合後、監督自身が『世界は正直……近いのか、遠いのか、考えさせられるところ。今回はこれだけやって、近寄ったのか考えさせられる大会だった。』とコメントしたように、テーマを監督自身が絞りきれていなかった節がある。
平山頼りが彼の理想なら、この年代を「退歩」させたに過ぎない。

選手起用にも疑問が残る。己が選んだ選手を最後まで信じたと言えば聞こえが良いだろうが、明らかに乗れていない選手を使い続け、敵の脅威となっていた選手を下げる不可解な采配はこの日も変わらなかった。
最後の失点シーン、怖い時間での兵藤の不用意なバックパスに、水本が血相を変えて怒鳴っているシーンがあった。一つのミスに対する集中力、姿勢、プロとアマの大きな差を感じたシーンだった。あれが兵藤ではなく、例えば本田なら、どんな対応をしたのだろうか。

らしさが見えたのは、オランダ戦の後半。そして、この日の水野が下がるまでの時間帯くらいだったように思う。前線に、動いてリスクを犯せる選手がいたとき。水野・家長の低くて速いクロスに、前田・カレンが合わせる・・・そんなシーンを見てみたかった。

ジェフサポの自分に多分に贔屓はあるだろうが、水本・水野の二人は4試合を通じてよく戦ったと思う。90分間諦めない気持ちを持って、体に染み込んだオシム監督の教えを表現して、リスクを犯して攻める姿勢を持っていた。
課題もあった。水本は、攻撃時のフィードボールの精度や、次に繋げる判断の早さを磨くべきだろうし、水野も先発出場したこの試合では、もっとボールが無いときの守備にも積極的に動くべきだったろう。
ただ、不完全燃焼のチームにあって、二人はやれる事をやって戦い抜いたと思う。胸を張り、自信を持って帰って来て欲しい。世界よりも過酷な、オシム監督の指導が待っているだろうから。