雪辱の時-第31節・大分戦プレビュー-

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2003年11月23日、市原臨海競技場。
リーグ優勝の可能性を残していたジェフに、事実上の引導を渡したのが大分だった。
まるで、昨日の出来事のように染み付いた悔しさは離れない。
あの時の失望は、5年の月日が経とうとも決して忘れはしない。

時が経ち、立場は逆になってしまった。
優勝の可能性を残す大分と、J1残留に賭けるジェフ。場所は、AWAY九州石油ドーム。
大分は、初タイトルとなるナビスコ杯を獲得し、正に上り調子。

しかし、そこにジェフの歴戦の価値がある。
過去のJ1残留を賭けた戦いでギリギリで生き残ってきたその経験。初めてのタイトルを獲ったチームが、どう言う心境に嵌まり込むかと言う経験。大分以上の経験が、クラブの歴史が、この土壇場で必ずや力を発揮する。


両チームとも、このゲームに賭ける準備と意気込みは十分。
休養十分、しかもホームの大分は、シャムスカ監督の下で、手綱を締め直してこの試合に臨むだろう。強固な守備をベースにした、1-0で勝つサッカー。その基本を忘れる事無く、守りから主導権を握りに来るだろう。

対するジェフも、基本は守りからか。
頑固一徹なミラー監督のAWAY用の守備戦術。「無理に攻めない」そのスタイルが、大分のカウンター戦術を機能不全に陥らせるかもしれない。あるいは、その裏を突いてくるか。

水曜日の天皇杯で、池田・工藤らがフルで出ているが、疲労が心配と言うよりは、むしろ試合感と言う意味で、プラスに作用するだろう。

出場停止も、怪我人も無く、状態は万全。ジェフは、勝つしか道は無い。
「ラスト4」の初戦。
心を一つにして、九州石油ドームへ。必ず勝って、千葉に戻る。