ちくしょう -第36節・草津戦-

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福岡が勝利し、勝たなければ先が無い試合。
これだけ絶望的な状況でも、これだけのサポが前橋まで駆けつける。
一昔前とは違い、かなりサポーターも増えてきた。

だが、その意味を、選手はどれだけ感じて戦っていたのだろうか。

36節を経て、目の前で戦うジェフからは、一体どんなサッカーをやりたいのかも見えなければ、陽炎の立つような闘志も感じられなかった。時間が過ぎていき、タイムアップの笛が鳴り。こんなにも簡単に負けてしまうのかと、落胆と疲れが、身体に襲ってきた。

周りを見ると、声も無くタオマフで顔を押える女性、力なくベンチに座り込む人、呆然とピッチを見る人、なんとも言えない空気だった。耳がツーンとするような感じがして、どんな音がしていたのか、思い出せない。

やがて、選手がスタンドに頭を下げに来た。

泣いている選手、何かを堪えるような選手、慰めるスタッフ。
ブーイングもなく。

「顔を上げろ」

「これからだ」

そんな叫び声が、かろうじて耳に残っている。

全力を、このクラブは尽くしたのだろうか。

その疑問が、頭から離れない。こうなることは、今年の春に十分予想できたし、まだ途中で修正も出来たはずだ。

そして、選手達もまた、全力だったのだろうか。昔を知る選手達は、オシム監督に教わったのは、ピッチ内外で自ら考え、動くと言う事ではなかったのか。立派な監督に頼りきると言うことではなく。

とにかく、全てが足りなかった。

クラブとして、昇格を決めた3クラブに、力及ばなかった。
昨年の降格でも、散々に叫ばれた事だが、その原因に本当の意味で向き合わなくては、その先も何も無い。

まだ2試合ある。

愛媛も行く。
だけれども今は、しばらく眠りたい気分だ。

ちくしょう。