燃料は片道(前半)分 第26節 vs鹿児島ユナイテッドFC ●1-2

燃料は片道(前半)分 第26節 vs鹿児島ユナイテッドFC ●1-2

2019/08/04(日)19:00
白波スタジアム
J2第26節
鹿児島 2(0-1,2-0)1 千葉

<得点>
28分 千葉 9クレーべ
58分 鹿児島 32牛之濱
74分 鹿児島 20酒本

ジェフ公式 試合結果
Jリーグ公式試合結果

DAZN観戦でした。
陸海空で現地入りした、サポ仲間の皆さんお疲れ様でした。
琉球戦から連戦の方も多かったでしょう。
最後まで応援ありがとうございました。


今日のメンバー。
米倉、小島、増嶋はメンバー入りせず。
コンディション、コンビネーション、そのあたりの事情もあるでしょう。
この三連戦の中でメンバーを入れ替えつつ、上手く監督はマネジメントしてたと思います。

さて。

今日のポイントは2点。

・三連戦を戦う継戦能力
・活かされない交代策

正直、前半にリードが1点しか奪えなかった時点で、ゲームプラン的には半分失敗。
ゲーム序盤、ジェフは鹿児島に対して、最前線からプレッシャーを掛け、チャンスを作り出します。
最初からフルスロットル。

メンバーが変わったとは言え、左偏重の攻撃は、相手に警戒されながらも、有効。
前半だけで7本のコーナーキックと9本のシュートを固めて、押し切りにかかります。
その中で、ようやく奪った先制点。
クレーベの打点の高い強烈なヘディングシュート。

が、試合後に監督も話していたように「2点目」が奪えなかった。
監督のプランの中では、体力のある前半のうちに2点以上を奪って後半に入る事がマストだったのでは。それが、出来なかった。

一方、鹿児島は、この試合までに5連敗。
J2に残留するには、もう負けられない状態。
その中で迎えたホームゲーム。

身体が疲れていようが、ナンだろうが、意地と根性で、気持ちと身体を奮い立たせ、捨て身で立ち向かってくる。「そういう」チームが、どんなチカラを発揮するのか、知りすぎるほど知っているからこそ、そのチカラを出させる前にリードを広げたかったのですが。。。

・・・鹿児島の攻撃は、考えていた以上に前半から重たいもので。
カウンターに移ると、4~6人くらいが、守備のリスクを冒した上で、いっせいにジェフのゴール前に攻め上がって来ます。ジェフの選手達は、自分達の攻撃で体力を使うと同時に、守りでも同じくらいに体力を使わされているような前半に。

そう、一試合分の体力を前半で使い切るほど、攻守の切り替えの激しい前半でした。

1点しか奪えず、迎えた後半。
もう、体力的にいっぱいいっぱいの状態で、前半と同じようなサッカーを継続するのは望むべくもなくなっていたジェフ。
が、それならば、そういう状態になったときに、あまり体力を使わずに戦う、プランBを用意しておくべきだったのだけれども、それが無かったことが、直接の敗因になってしまいました。

ボクシングで言えば、クリンチを組んで、相手に効力打を許さず、自らの体力を回復する時間稼ぎをするような、老獪な試合運びをするべきだったのですが。
これまでも何度かあったような、相手の攻撃をまともに浴びて、さらに消耗するような展開に持ち込まれてしまいました。

江尻監督は、早々に堀米から勇人に切り替え、守備面での立て直しを意図してはいたけれども、問題は解決しませんでした。彼一人でどうにかなる状態ではなく、全員の体力が消耗してしまって、前半と同じ戦い方は出来ない状態。
なのに、戦い方を変えずにそのまま立て直そうとしているように見えました。
それとも、プランBを指示していたけれども、実行できる体力が無かったのでしょうか。

少なくとも画面越しには、戦い方は変わらず、ずっとラッシュを浴び続けて、逆転まで許してしまいました。

そして、為田、寿人が投入されるも、鹿児島のプレッシャーがかかり続ける中で、「どう」使うかが不明確なままで。
為田にも、寿人にもボールが繋がる事は、ほとんど無くゲームは終わってしまいました。

この三連戦を迎えるに当たって、江尻監督は、三試合目のこの試合が、最も厳しくなると踏んで、プランを組み立てていたと思います。

練習試合を見ていると、リザーブメンバーだと大きく戦い方の質が落ちています。
同じレベルでのプレーは、選手を変え過ぎると難しい。
それを踏まえると、ある程度固定メンバーになるのは当然。メンバーのやりくりはかなり上手くコントロール出来ていたのではないかと思います。

が、それでも、三試合を乗り切る継戦能力がジェフには無かった。
固まりつつある戦い方を実行できるのは、今日の前半までが限界。
それを超えて、鹿児島を気力、体力で上回るのは無理と言う状態でした。

一週間、琉球戦から空いていたなら、もう少し試合展開も異なったのでしょうが。。。

だから、体力が続かなかった時の、別案が必要でした。
相手のカウンターをいなし、ゴール前を固めてしまうような、粘り強い、相手にとっては退屈でいらつくような守備が。
寿人を、為田を生かして、相手の背後を狙う、チームとしての意思統一が。
それは、かつて林丈統がスーパーサブとして君臨していた当時、交代で彼が出たら、彼を使い切る為にチーム全体のスイッチが入るような、そう言う使われ方のこと。

それがあれば、あるいは。。。

今年のゲームを振り返ると、似たような展開が幾試合もあります。
東京V戦だとか、横浜FC戦だとか。
どの対戦相手も、ジェフのペースダウンを見越しているので、2点目が奪えなかった時の戦い方がチームとして意思統一できないと、同じような負け方をしてしまうでしょう。
少なくとも、単に「前半のやり方を続ける」では、勝てなかったのですから。

さて。

負けてはしまいましたが、少なくとも前半は、ここ数試合と同じく、主導権を握って戦うことが出来ていました。この点は、さらに確信を深めて良いと思います。
横浜戦後と同じように、負けたからと言って、やり方を変えないこと。
ここでまた、大きくやり方を変えると、ふらふらと迷走してしまい、危ない状態になりかねない。

課題の多い敗戦でしたが、アウェイ連戦、猛暑、長距離移動と悪条件の中、力は尽くしたのではないでしょうか。そのチカラが、今一歩噛み合って大きな力になるように、細部を煮詰めていって欲しい。

あと16戦。先は長いようで短い。
一歩一歩、前を向いて戦ってゆきましょう。